第33回東京都中途失聴・難聴者の集い | 風の音がきこえる

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中途難聴者のブログです。高度難聴で、聴覚障害4級です。
2015年7月末に突発性難聴を発症。その後、進行性の内耳自己免疫病と診断され、進行を抑えるとされる免疫抑制剤を定期的に服用しています。実家で超高齢の父母と3人暮らしです。

「第33回東京都中途失聴・難聴者の集い」に参加してきました。

 とても楽しい一日を過ごせたので、行って良かったです。

 何が楽しいって、たくさん手話を使ってお喋りができたことです。

 

 前回、手話講習会の仲間たちと一緒に行って楽しかったので、今回もまた皆と行きたいなあと思っていたら、皆行かないって言うの。

 理由は、記念講演の乙武洋匡が好きじゃないから、って。

 スキャンダルがあったでしょう、それで。

 なんでそんな嫌われ者を記念講演者に選んだのか?

 障害者ではあるけれど、耳ではないのに、って思いました。

 

 私はかなり昔に、乙武氏の本「五体不満足」を読んで感動した覚えはあるけれど、私もやっぱり皆のように、スキャンダルを聞いてから嫌だなあと感じてたのです。

私も行くのやめようかなあ? 

皆が行くんだったらいいけど、一人で行ってもつまらないもの…。

でも、やっと一緒に行かれる人たちを見つけたので、行くことにしました。

 

10時半に中野駅で、手話仲間4人で待ち合わせ。

4人とも中途難聴者ですが、声と手話を使ってコミュニケーションが取れます。

電車に乗って中野駅に着いたら、雨が雪に変わっていました。

 

 

受付で、ヒアリングループの受信機を初めて借りてみました。

どうなんだろう? 効果あるのかな? どっちの耳に付けた方が良いのだろう?

いろいろ試してみた結果、私の場合は、聞こえる左耳は補聴器のままで、ダメになっている右耳の方にループを入れたら良いみたいでした。

 

 音は大きければ良いってものじゃない。そこが普通の人には理解できないところ。

 難聴だからって、単純に大きな声なら聞こえるわけではないのです。

 ヒアリングループで耳に直接大きな音は入ってきます。

 でも、どんなに大きくても、喋り方がヘタな人の声は、やっぱり聞き取れないのでした。

 

 その点、司会の河合優子先生の声は、誰よりも一番きれいに良く聞こえました!

 それも、ループなしで補聴器だけで!

(河合優子先生は、NHKのワンポイント手話の講師。アシスタントの所智子さんも実行委員でした)

 

 休憩時間に外へ出て、5人でランチに行きました。(1人増えてる)

 近くのタイ料理の店に入りました。

 タイ料理って、私は苦手…。かなり昔に一度しか食べたことがなく、未知の味。

それで辛くない物を選びました。辛いのはメニューに唐辛子のマークが付いているので、付いてない物を。 

タイ米にチキン、パクチー乗せ。スープ、サラダ、マンゴージュース。これで1100円です。

皆と手話を使ってわいわいお喋りしながら食べたので、楽しくって、だから、全部おいしく食べることが出来ました。

 

 

ホールに戻って、乙武氏の講演を、ヒアリングループを使って聞きました。

パソコンの要約筆記が、端の小さなスクリーンではなく、舞台正面に大きな字で出ていました。

これは良い配置です。左端の手話通訳を見ながらでも、文字が視界に入るから。

乙武氏のマイクの声は、まあまあ聞こえました。

声が聞こえると、手話通訳が読み取りやすいだけでなく、

「なるほど、この言葉はそう表現するんだ~」

と、手話の勉強になります。

 

乙武氏は、イメージしていたのとは違って、謙虚で誠実な人という印象を持ちました。

(上から目線でエラソーに正論を振りかざす、みたいなイメージを勝手にしてました、すみません)

 講演を聞いて、いろいろ考えさせられました。

 

 それで、乙武氏の最新の本を読んでみたくなって、講演後にロビーで本を買って、サインも貰いました。