先日、私用で横浜新港合同庁舎を訪れ、そのすぐそばにある赤レンガ倉庫に足を運んだ。
広場のいたるところで、次のイベントの準備が進められていた。
並べられたテントの屋根が、まるで物語の舞台セットのように見え、不思議な魅力を感じた。
渋沢栄一財団機関誌『青淵』の11月号の表紙写真を担当させて頂きました。
撮影場所は箱根仙石原長安寺、昨年11月に撮影した紅葉の写真です。
今年は暖かい日々が続き紅葉もどうなるかわかりませんが、境内が色づく光景が楽しみです。
“自然との対話”
長い間、自然とかかわっいるといろいろなことが見えてくる。
その中の一つに、自然の持つ生命力=存在感の凄さがある。
その生命力を引き出すために私は、夜照明を用いた撮影を試みてきた。
その樹々たちが闇の中で照明に映し出された瞬間、昼間とはまったく別の世界が広がる。
精気をおび、歓喜し、躍動し、やがては、立ちすくむ私に、静に語りかけてくるのだ。
自らが与えられた環境=自然の中で、
どこまで自然と対話できるかをテーマにスタートした私の「自然との対話」は、
様々な森の中で ”存在力そのものにおける呼吸” を感じとってきた。
今回の撮影地でもある箱根仙石原長安寺は、大自然に囲まれた環境に存在する。
春には野鳥の囀り、新緑の香りが森一体を覆い癒される空間が広がる。
夜になればムササビ、猪、鹿等も現れる自然の宝庫。掲載の写真は、鮮やかな紅葉の季節に撮影。
闇を内包した樹々たちに、光を当てることにより、新たな様相を顕現させてくれた。