a new departure・・・新たなるたびだち 9 | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。


ヨンが、ウンスに優しく頷くのを見て
ウンスは、トギと共に、屋敷の中へと歩み始める。


「テマン君。
トクマン君。

じゃぁ、またね。」


テマンとトクマンの横を通り過ぎる際、
ウンスは、テマンとトクマンに柔らかな笑みを浮かべながら
言葉をかけた。

ウンスの言葉に
テマンは、がりがりと頭を掻きながら
嬉しそうに大きく頷く。

「はい!
医仙様。

また、こちらに
顔を出します!!」

トクマンは、ヨンの鋭い視線に気づいていないのか
全身を弾ませるように、ウンスの言葉に、返事をした。

「トクマン君。

うん。
美味しいお茶を用意して
待ってるわ。」

ウンスは、テマンとトクマンに
ひらひらと手を振りながら、
トギと共に屋敷の中へと
姿を消した。






ウンスが、屋敷の中に入るまで
ヨンは、その後ろ姿を、見守っていた。

そして、ウンスとトギが
屋敷の戸を開け、
その中に入るのを見送ると
同時に、トクマンの頭を
思いっきり叩いた。

「ったぁ~!!

て、大護軍・・・???」

トクマンは、一瞬何が起きたのか
わからず、ヨンに叩かれた頭をさすりながら
ヨンに振り返った。

そして、振り返り見たヨンの
形相に、忘れかけていたある事を思い出した。



《し、しまった・・・

俺は・・・
大護軍の怒りを買ってしまった・・・》





「て、大護軍!!

お、俺は、先に、兵舎に帰ってますから!!」



身の危険を感じたトクマンは
すぐさま、踵を返すと
慌てて、兵舎へと戻って行った。


『全く・・・
彼奴は、変わらず・・・

あの頃から、あの方に
懐いていたが・・・』

ヨンは、ため息交じりに
トクマンの後ろ姿に呟くと
護衛に残ったテマンの方に
視線を向けた。

『テマン。

元から、この地を取り戻したといえど、
ここは、元に近い。

それに、まだ
徳興君が、何かを企んでいるかもしれん。

とにかく、あの方が
高麗に戻ってきたことを
知られてはならぬ。

どんな些細な事でも
異変があれば、
すぐに知らせよ。

わかったな?』

ヨンは、テマンに念を押すように
ウンスの事を託すと
不機嫌な足取りで
兵舎へと戻って行った。














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最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。

ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
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その際は、スルーをお願いします。

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辛口コメントもお控えください。
万が一そのようなコメントをいただきましても
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心苦しくなるだけですので削除させて頂きます。
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by junjun