a new departure・・・新たなるたびだち 6 | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。

4年の時の流れを経て
再会を果たしたヨンとウンス。

離れていた時を取り戻すかのように
二人は、互いの存在を確かめ合う。

いつしか、二人を暖かく包み込んでいた
丘の上の陽ざしが、西に傾き始めていた。

ヨンはウンスの手を取りながら
ゆっくりと立ち上がる。

「ヨン・・・?」

『このままでは、
日が暮れてしまいます。

そろそろ、場所を変えましょう。』

ヨンは、指笛を鳴らし、
草を食みながら、身体を休ませていた
チュホンを呼び寄せる。

「場所を変える・・・?

もしかして、迂達赤の兵舎・・・?」

ウンスは、かつて、キ・チョルや徳興君から
身を隠す為、ヨンと共に過ごした
迂達赤兵舎を思い出した。

『いえ・・・
さすがに、開京の時とは違います故・・・』

ヨンは、ウンスの身体を
軽々とチュホンの背に乗せながら告げた。

「えっ・・・?
それじゃ・・・
どこに・・・?

もしかして・・・」

ウンスは、背中にヨンの温もりを感じながらも
不安気な声で聞いた。

『大丈夫です。

貴女を不安にさせるようなことはしません。
全て、俺に任せてください。』

ヨンは、ウンスの背中から、
チュホンの手綱を握りながら告げると
ゆっくりとチュホンを走らせた。












丘を下り、暫くすると
小さな屋敷が、ウンスの目に飛び込んでくる。

ヨンは、ウンスの様子を窺いながら
その小さな屋敷の前で、チュホンの脚を止めた。

『さぁ・・・
こちらへ・・・』

ヨンは、チュホンから降りると、
ウンスを優しく、抱き降ろす。

「ヨン・・・?」

ウンスは、訳が分からない様子で
ヨンの顔を見上げていた。

『此処は・・・

貴女が、いつ戻ってきても良いよう、
用意した屋敷です。

此処の駐屯地の兵舎からも
近いですし・・・

此方へ・・・』

ヨンは、ウンスの手をひきながら
屋敷の庭の片隅にある
薬草畑に連れて行った。

「これ・・・って・・・」

『はい。

ささやかではありますが、
薬草畑です。

きっと貴女のことだから
何処にいようと、医術のことは
忘れていないだろうと・・・

典医寺の薬草園までとは
いきませんでしたが
トギの力を借りて
用意しておきました。』

「ヨン・・・」

ウンスは、ヨンの優しさに
思わず、涙がこぼれそうになる。

そんなウンスをヨンは、
愛おしく見つめていた。

『医仙・・・』

ヨンが、ウンスを抱き寄せようと
その身体に手を伸ばしたとき
屋敷の中から
賑やかな足音が近づいてきた。

















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最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。

ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
お読みいただき、
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その際は、スルーをお願いします。

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辛口コメントもお控えください。
万が一そのようなコメントをいただきましても
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心苦しくなるだけですので削除させて頂きます。
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by junjun