ヴァンパイア伝説~紅い月に魅せられて・・・20 | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。

゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆
いつも「時をこえて・・・」に
ご訪問いただきありがとうございます。

本編「Reincarnation ~誕生・生まれし運命~」
限定記事「大護軍の憂鬱」
をお読みいただきありがとうございます。
 
「時をこえて・・・」2周年Anniversary企画といたしまして
パラレル版ヨンとウンスのお話をお届け致します。

どんな展開になるのか、いろいろ想像しながら
お楽しみいただけたらと思います。

by junjun
゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:。☆

ユ・ウンスは、
王妃が横たわる寝台の横に立つと
すぐさま、脈を診て、傷口を確かめる。

「出血して、どれくらい経つの?」

「間もなく1刻になるかと・・・」

ユ・ウンスの問いかけに
チャン侍医が、不思議そうな顔で応える。

「そう・・・
時間をかけていられないわね。

手早く縫い合わせなくっちゃ。」

ユ・ウンスは、艶やかな黒髪を
一つに束ね、布で髪を覆い
もう一枚の布で、口元を隠した。

「え・・っと・・・

貴方、チャン侍医様ですね。
お手伝い、お願いできますか?」

ユ・ウンスは、自分の身支度が整うと
チャン侍医に布を手渡しながら言う。

「まずは、髪と口元をそれで覆ってください。

それから、この液体で、
両手を消毒・・・洗ってください。

時間・・・時がありません。
急いでください。」

ユ・ウンスは、布を受け取り
呆然とするチャン侍医を急かした。

『侍医。

この女人の言う通りに・・・』

呆然とするチャン侍医にチェ・ヨンが
声をかける。

「わかりました・・・」

チャン侍医は、チェ・ヨンの言葉に
返事をすると、漸く布で髪と口元を覆った。










ユ・ウンスは、チャン侍医の準備が整う間
チェ・ヨンに頼んで、灯りとなる蝋燭を
出来るだけ集めてもらった。

そして、チェ・ヨンとチャン侍医以外の人間を
王妃が横たわる部屋から追い出した。

「こんな、埃まみれ、雑菌だらけの
場所でおぺをするんです。

出来るだけ、清潔を保ちたいんです。」

ユ・ウンスは、誰もが聞きなれない言葉を口にする。

『おぺ・・・?』

「え・・・あ・・・
あの傷口を縫い合わせる医術です。

血管・・・血の通る道も縫い合わせることになるわ・・・」

ユ・ウンスの真剣な表情に
チェ・ヨンは、目を奪われた。

「では・・・
手早く処置・・・手当していきますので
ついてきてください。」

ユ・ウンスは、一言つげると
王妃の傷口の手当にとりかかった。

ユ・ウンスの医術は、
高麗の医術とは、かけ離れ
チャン侍医は、その医術を
食い入るように見る。

「細かい血管は、焼灼・・・
一番太い針で焼いて、出血を止めます。」

「この大きな血管は、縫い合わせます。
もう少し、視野を確保してください。」

ユ・ウンスは、見慣れない道具で
王妃の傷口を開くように指示をする。

そして、細やかな手つきで
血管を縫い合わせていった。

「この糸は、時が経てば、溶けてしまいます。
身体に害はないので安心してください。」

ユ・ウンスは、チェ・ヨンや、チャン侍医に
説明しながら、手当していった。

「・・・ふぅ・・・
なんとか、出血は、止まったようね・・・

あとは、傷口を綺麗にして・・・
痕が残らないように、縫い合わせる・・・」

ユ・ウンスの額に玉のような汗が浮かぶ。
チェ・ヨンは、その汗を、優しく手巾で拭った。

「あ・・・ありがとう・・・」

ユ・ウンスは、仄かに頬をそめ
柔らかな目で、チェ・ヨンに礼をいった。

「では・・・
最後に、傷口を縫い合わせます。」

ユ・ウンスは、王妃の傷を
丁寧に縫い合わせていった。

















にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。

ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
お読みいただき、
イメージが異なってしまうかもしれません。
その際は、スルーをお願いします。

また、非難中傷されるような
辛口コメントもお控えください。
万が一そのようなコメントをいただきましても
お返事もできませんし、
心苦しくなるだけですので削除させて頂きます。
ご了承くださいませ。

by junjun