Reincarnation ~開京の秋~ 7 | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。


一方屋敷では・・・

内々だけで、ウンスの懐妊の祝いをしたはずが
どういう事か、市井の民の間にも
ウンスの懐妊が知れ渡っていた。

夜が明け、ヨンとチェ尚宮が
皇宮へ出仕した後から、
屋敷の門の前には
ウンスの懐妊の祝いを
持参した市井の民が
長蛇の列を作っていた。

その様子に、ウンスは
嬉しいやら、困ったやら
なんとも言えない表情を浮かべる。

「困ったわね・・・

お祝いしてくれるのは
嬉しいけど・・・

贈り物を受け取るわけには
いかないわ・・・」

「しかし、奥様・・・

断っても、断っても
民が祝いの品を
置いて行ってしまいます・・・

念の為、どこの誰が
何を持ってきたのかは
控えを作らせていますが・・・」

ウンスの困った声に
ヨリも困った顔で答える。

「そう・・・
手間をかけるわね・・・

とにかく、ヨンが帰ってきたら
相談することにしましょう。」

ウンスは、屋敷の門から聞える
民たちの祝いの声を
聞きながら、ヨリに告げた。











ヨンは、王と王妃に
鉄原からの帰京と復職
そして、ウンスの懐妊を報告すると
迂達赤の兵舎へと戻ってきた。

兵舎の執務室では、
チュンソクが、ヨンの帰りを
待ちながら、書簡の整理をしていた。

『チュンソク。

長い間、留守を任せたが
変わったことは・・・』

ヨンは、チュンソクの机の上と
自分の机の上に
山のように積み上げられた書簡に
大きなため息をついた。

「上護軍。
お帰りなさいませ。

これは、上護軍が
留守の間に、高麗中から
届けられた、上護軍あての書簡でございます。

私が、処理できるものは、
処理いたしましたが・・・」

チュンソクは、申し訳なさげに
ヨンに報告をする。

『まぁ・・・
仕方がないか・・・

かなり長い間、暇をいただいていた故・・・

急ぎのものから、
片づけていこう。』

ヨンは、覚悟を決めたように
チュンソクに告げると
机の上に山積みにされた
書簡に向き合った。





ヨンが、書簡の山と向き合っていると
執務室の窓の向こうから
テマンの声が聞えてくる。

「上護軍・・・」

ヨンは、テマンの声に
立ち上がると、
窓の近くに近づく。

『何だ、テマン・・・

屋敷で何かあったのか・・・?』

ヨンは、テマンの様子から
急を要することではないことに気付く。

「はい・・・
あの・・・

奥方様のご懐妊が
どういうわけか
開京の市井に
知れ渡ってて・・・

屋敷に、祝いの品を持って
民が押し寄せています。」

『何だと?

何故、あの方の懐妊が
知れ渡っている?

昨日、開京に到着したばかりだぞ?』

ヨンは、ウンスの懐妊が
知れ渡った理由を聞いた。

「それが・・・

上護軍が、奥方様を
乗せた馬車の御者を務めていらしたので

そこから、民が気付いたと・・・」

テマンは、屋敷に押し寄せてきた
民から聞いた話を
ヨンに伝えた。

『そうか・・・
わかった・・・

とにかく、
民に怪我のないよう・・・

屋敷の者たちに伝えよ。』

ヨンは、小さくため息をつきながら
テマンに告げた。




















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最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。

ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
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by junjun