花水木の樹の下で~秘められし想い 1 | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。

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いつも「時をこえて・・・」に
ご訪問いただきありがとうございます。

本編「愛しき日々~天駈ける狼」
限定記事「大護軍の憂鬱」
をお読みいただきありがとうございます。
 
少しだけ「チェ家の成長日記」はお休みをいただきまして、
Anniversary企画でご意見をいただきました
こんなお話読んでみたい!の中から
第ヨン弾、嫉妬に苛まれるヨンの
お話をお届け致します。

まずは、まだお互いの気持ちに気付いていない頃
ヨンが、ウンスへの想いに気付かず

嫉妬心を抱き始めた頃のお話をお届けします。

さて・・・どういう展開になることか・・・(;^_^A

素直になれない、ヨンとウンスのお話を
お楽しみいただければと思います。

なお、不定期でのお届けになる可能性があります。

ご了承くださいませ<(_ _)>

by junjun
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皇宮。典医寺。

ヨンは、典医寺の中庭の木の影から
診察室でチャン侍医と和やかに話をしている
ウンスの様子を見つめている。




何故だ?
何故、こんなに、胸が苦しい?


泣いて縋るあの方を
この高麗に引き留め・・・

かならず、元の世界にお帰しすると
その約束も守れず・・・

だから・・・
その日が、その時が来るまで、
この命を懸けて、お護りするだけなのに・・・





あの方の姿を見れば
小言をいい・・・

あの方が微笑めば
胸が躍る・・・

その微笑みが
俺以外にむけられた

ただ其れだけで・・・
俺の心をかき乱す・・・




一体、これは・・・

俺は・・・どうしたのだ・・・








ヨンは、木の影で、一つため息をこぼすと
音もたてずに典医寺から離れていった。










兵舎に戻り、鍛錬をしている迂達赤の姿が
ヨンの目に入ってきた。

ヨンは、そばにあった木刀を手にすると
剣術の鍛錬をしている迂達赤たちのまえに
出ていった。

『そんな生ぬるい鍛錬で
戦を生き抜けると思っているのか!!

こい!!
俺が稽古をつけてやる!!』

「え?テジャンが???」

鍛錬を続けていた迂達赤たちの動きがとまった。

「おい・・・
なんだか、テジャン・・・
機嫌悪そうじゃないか?」

「あぁ・・・
きっと典医寺に行かれたんだ・・・」

「典医寺に?
あ、それは、まずいだろう・・・」

迂達赤達が、ひそひそと話をしている。

『何を、コソコソとしている!!

お前たち、まとめてかかってこい!!』

ヨンは、正体のわからないイライラを
迂達赤たちにぶつけた。

「ひえ~~~
あの様子じゃ、無事に鍛錬を終える奴はいないぞ・・・」

「だが・・・
このままだと、もっとキツイことになる。

仕方がない、覚悟を決めて・・・
一か八かだ・・・

一気にかかって行くぞ。」

迂達赤たちは、決死の覚悟を決め、
ヨンに向かって、一斉にかかって行った。





・・・が





その覚悟も虚しく・・・
あっという間に、鍛錬場には、
倒れこんだ迂達赤だらけになった。

ヨンは、息一つ乱れることもなく、
汗一つもかいていなかった。

そして、ヨンの足元には、円を描くような
足跡が残っていただけで、軸足を動かした形跡はなかった。

『お前たち・・・

それだけ束になってかかってきても
俺を一歩も動かすことが出来ないのか?

今から、素振り1000本!!
打ち込み1000本!!

終わるまで、戻ってくるな!!』

ヨンは、迂達赤たちに言い渡すと
そのまま兵舎の私室へと戻って行った。









私室に戻ってくると、ヨンは
寝台代わりの長椅子に
その長身を投げ出すように横たわった。

天井を眺めると、浮かんでくるのは
ウンスの笑顔だった。





何故・・・
あの方は、俺にその笑みを見せてくださらぬ?
何故、侍医にはあのように、微笑まれるのだ?

まさか・・・
俺はあの方を・・・?

いや・・・
そんなはずはない・・・

あの方は天界に帰られる方だ・・・

俺がお護りすると約束したから
だから・・・







ヨンは、胸を騒がせるこの想いを持て余し、

如何することもできなくなっていた。










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最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。

ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
お読みいただき、
イメージが異なってしまうかもしれません。
その際は、スルーをお願いします。

また、非難中傷されるような
辛口コメントもお控えください。
万が一そのようなコメントをいただきましても
お返事もできませんし、
心苦しくなるだけですので削除させて頂きます。
ご了承くださいませ。

by junjun