愛しき日々~天駈ける狼  15 | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。


屋敷から、テマンが数冊の書を持ってきた。
ウンスは、その書を受け取ると
ウォンソンとユリの傍から離れずに
書を読み始めた。

しかし、漢字の苦手なウンスには、
その書を読むには、少し無理があった。

「ん・・・っと・・・

やっぱり、漢字なのよね・・・
どうしよう・・・
読めるところと、
読めないところがあるわ・・・」

ウンスが、書と悪戦苦闘していると
アイルとソヨンが声をかけてきた。

「あの・・・
奥様・・・?

よろしければ、私たちがその書を
お読みいたしましょうか?」

「え?
アイル・・・
貴女、漢字が読めるの?」

「はい、奥様。
難しい文字は、わかりませんが・・・」

アイルが笑みを浮かべながら答える。

「寓話や民話でしたら
そんなに難しい文字はないかと・・・」

すかさず、ソヨンが言葉をつけたした。

「そう・・・
それじゃ、お願いしてもいい?

ヨンが帰ってくるまでに、
少しでも読んでおきたいの。」

ウンスは、気になる書を1冊、
アイルに手渡すと、傍でキョトンとした顔で
座っていたウォンソンを膝の上に抱き上げた。

「ウォンソン。
今から、アイルとソヨンに
お話を読んでもらいましょうね?

ユリも、一緒にお話、聞きましょう。」

小さな寝台で横たわるユリにも声をかけると
ウンスは、アイルとソヨンにコクンと頷いた。








アイルが、書を読み始めると
ウォンソンは、嬉しそうに瞳を輝かせて聞いている。
ユリは、アイルの声が心地よいのか
ウツラウツラとし始めた。

しかし、ウンスだけが、真剣な表情で
アイルの口から紡がれる言葉に耳を傾けていた。

ウンスがアイルに手渡した書の中には、
いくつかの寓話が書かれていた。

一つの寓話を読み終えると
アイルとソヨンは読み手を交代して
新な寓話を読み続けた。

ウンスは、寓話を一つ聞き終えるごとに
なにやら、書きつけている。
しかし、その表情は、硬いままだった。

「奥様・・・?」

1冊目の書を読み終えたとき
ソヨンがウンスの様子を窺いながら、声をかけた。

「ん・・・?
あ、読み終わったのね・・・

ありがとう。
後は、また今度にするわね・・・」

「よろしいのですか?
お早く、お知りになられたいことがおありなのでは・・・?」

アイルが心配そうにウンスに聞いた。

「うん、そうなんだけど・・・
ほら・・・
二人ともねむっちゃったし・・・

今日は、怖い目にあったしね・・・

ヨンが帰ってくるまで、
このまま静かに寝かせてあげようかなって・・・」

ウンスは、眠っているウォンソンとユリの
頭を撫でると、そっと上掛けをかけた。

「それにしても、もう少し漢字が読めないと・・・」

ウンスは、まだ読んでいない書をパラパラとめくる。
パラパラとめくっていた書のある文字が
目に飛び込んできた。

「え?
これって・・・?!」












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最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。

ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
お読みいただき、
イメージが異なってしまうかもしれません。
その際は、スルーをお願いします。

また、非難中傷されるような
辛口コメントもお控えください。
万が一そのようなコメントをいただきましても
お返事もできませんし、
心苦しくなるだけですので削除させて頂きます。
ご了承くださいませ。

by junjun