君と紡ぐとき・・・ 65 | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。

 

湯浴みを終え、身綺麗になったヨンは、
ウンスが待つ居間へと急いだ。

 

『ウンス。
待たせました。
では、何があったのか教えてください。』

 

ヨンは、ミョンウォルがその場にいることも
目に入らんばかりに、ウンスに詰め寄った。

 

「ヨン・・・
落ち着いて・・・ね?

まずは、おかえりなさい。
無事に帰ってきてくれて、ありがとう。」

 

ウンスは、ヨンの姿を頭の上から足の先まで
怪我がないか確かめると、その瞳に涙を一杯に浮かべた。

 

『ウンス?
何故泣くのです?

やはり、どこかお悪いのですか?』

 

ヨンは、ウンスの腰に腕を回し、
ウンスを抱き寄せる。

 

「ううん・・・違うの。
無事に帰ってきてくれたから、それが嬉しいの・・・」

 

『誠に・・・?

それだけですか?
では、何故、侍医やクァンが屋敷に来ていたのか
その理由を教えてください。』

 

ヨンは、ウンスの涙をその大きな手で拭いながら聞いた。

 

「わかってる・・・
でも、私も全部が全部、説明できるわけじゃないの。

きっと、これからのことは、

明日、チャン先生やクァンさんから
話してもらったほうが、良いことだと思う。」

 

『わかりました。
明日、侍医とクァンからも話を聞きます。


でも、今は、ウンス貴女から話を聞きたい。

一体、何があったのですか?』

 

ヨンの瞳に不安の影が落ちる。

 

「えっとね・・・

実は・・・ウォンソンの・・・」

 

『ん?ウォンソン・・・?』

 

「ウォンソンの、妹か、弟がここに・・・いるの・・・」

 

ウンスは、自分のお腹に手を当てて、静かに告げた。

 

『ウォンソンの・・・妹か弟・・・?
それでは・・・ウンス?』

 

「そうなの・・・
貴方の子を身ごもっているの・・・」

 

ウンスは、頬を桃色に染めている。
ヨンは、喜びと共に

チャン侍医に言われた言葉が頭をよぎる

 


《・・・お二人目を望まれるのは、大変危険です。

万が一のことも考えられます。
奇跡的に、ご出産されても、床上げも出来ないお体に
なる可能性もございます・・・》

(君ありて・・・ 53参照)

 

 

何も言わず、ウンスを見つめるヨンに

 

「・・・嬉しく・・・ないの?」

 

ウンスは不安になり聞いた。

 

『嬉しいです、とても・・・

嬉しいのです・・・
ただ・・・』

 

「ただ・・・?」

 

『解毒は・・・?
貴女のお体への負担は・・・どうなのです?』

 

ヨンは、正直な疑問をウンスにぶつけた。

 

「解毒のこととか・・・
私の体への負担とか・・・


そのことについては、私もまだ話を聞いていないの。

でも、鍼灸治療は済んでいるし・・・

 

明日、チャン先生と、クァンさんのお話を
ヨン、一緒に聞いてくれる?」

 

『もちろんです。
貴女の事は、全て知っておきたい。』

 

「ヨンが一緒なら、心強いわ。

 

ねぇ・・・チャン先生たちのお話の事は忘れて・・・
今は、授かった命を喜んであげて・・・」

 

ウンスは、ヨンの腕の中でヨンを見上げながら話しかけた。

 

『はい・・・』

 

ヨンは、短く返事をすると、ウンスの紅い唇を熱く見つめた。

 

『ウンス・・・
逢いたかった・・・』

 

「ヨン・・・」

 

二人の唇が自然に近づいていく・・・

ミョンウォルは、静かに居間から下がって行った・・・

 

 

 

 

 

 

 

 


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ドラマ『シンイ』の2次小説です。
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by junjun