二人でベンチに座りました…


「じゅん君…」


「何…?」


「ごめんね…ニコニコ


「えっ!?


どうして佳奈さんが謝るの…?」



「私ね…

じゅん君が出て来るのを校門の所から待ってて…


じゅん君が見えた時嬉しくて…

声をかけようとした時…


じゅん君が後を見たから

どうしたのかな…
って見たら…


理絵さんの姿が見えたの…ショック!


えっ!?!?

って…


頭の中が真っ白になって…

一瞬隠れようかと思ったの…ショック!


「うん…ショック!


「でも足が動かなくて…


いつの間にか…

じゅん君…


って呼んでたの…ショック!


「うん…ショック!



「私って…



嫌な女の子だね…しょぼん



「そんな事ないよ…ショック!



「ううん…


私はあの時…


無意識の内に理絵さんに対抗してたと思うの…しょぼん


そんな私が嫌で…

涙が止まらなくなってしまったの…しょぼん



「佳奈さん…ショック!


佳奈さんが悪いんじゃないよ…


自分が全部悪いんだよ…しょぼん

佳奈さんに対しても…

理絵さんに対しても…」



「じゅん君…」


「二人共傷つけたくないなんて思って…


結果…

二人共傷つけてしまってるんだね…しょぼん


「じゅん君…しょぼん


「佳奈さん…


自分はまだまだ情けない男で…


二人にどうしてあげるのがいいのか分からない…


だけど…


佳奈さんに対する気持ちは本当なんだ…


大好きで…

大好きで仕方ないんだ…」

「うん…しょぼん



「今はこんな情けない男だけど…

佳奈さんに似合うような男になる様に頑張るから…


自分を信じて…

ついて来て欲しい…」



「はい…」


「佳奈さんありがとう…」


「じゅん君…


キスして…ニコニコ


「佳奈さん…

大好きです…キスマーク


「私も…

じゅん君が大好きキスマーク
二人共何も話さず…

自転車の走る音と

横を通り過ぎる車の音と

排気ガスの匂いだけがしていました…


時々…
佳奈さんが自分の身体に回してる腕をギュッと強く握り締めます…


自転車で向かってるのは…

あのいつもの朝陽を見る丘です…


去年の夏休み…
佳奈さんが夜中に自分を、初めて連れて来てくれた場所…


それから雨の日以外の毎日…

ここから二人で見た朝陽…

二人で夢を話したね…

二人で笑ったね…

二人で泣いたね…

二人で抱き合ったね…

二人…キスしたよね…


二人の大切な場所…


坂道になり…

二人乗りではキツイけど


自分が佳奈さんをあの場所に連れて行くんだ…


佳奈さんは何も言わないけど…
何処に向かってるか分かってるはず…

ずっと自分の背中に顔をくっつけています…


いつも場所に着き…


「佳奈さん…

ベンチに座って…」


「はい…」


佳奈さんは自転車を降りてベンチに座りました…

泣いた顔を見られたくないのか俯いたままで…


佳奈さんの前に立ち…


「佳奈さん…

ごめんね…

本当にごめんね…


辛い所見せてしまったね…
どんな理由があっても
あんな事したらいけないよね…」


佳奈さんは俯いたまま黙って聞いてます…


「でも…

信じて欲しい…

自分は佳奈さんだけなんだ…

毎日考えるのは佳奈さんの事ばかりだよ…


頑張ってお医者さんになる為の勉強してるのかな…?

もうご飯食べたかな…?


疲れてないかな…?


風邪ひいてないかな…?


自分の事考えてくれてるかな…?


本当に佳奈さんの事ばかりなんだ…しょぼん


「佳奈さん…

ごめんね…」


佳奈さんがゆっくり顔を上げ…


涙で真っ赤になった目で

自分を見つめ…


「じゅん君の…



バカ…しょぼんしょぼんしょぼん


そう言うと…


自分に抱き着いて来ました…


「バカ…

じゅん君のバカ…しょぼん

バカ…しょぼんしょぼんしょぼん


佳奈さんを抱き締め…

「うん…

うん…しょぼん

ごめんね…しょぼんしょぼん


佳奈さんごめんね…しょぼんしょぼんしょぼん


「じゅん君…しょぼん



ただいま…しょぼんしょぼんしょぼん



「おかえり…


佳奈さん…しょぼんしょぼんしょぼん
佳奈さんが立っていました…


「佳奈さん…


どうして…?


帰って来るのは明日だって言ってたんじゃないの…ニコニコ


「一日早く帰って来ちゃった…ガーン



「あっ…


そうなんだ…


えっと……


あのね…


………ショック!


佳奈さんは…

後に立ってる理絵さんを見て…


「理絵さん…ね…?」



「うん…」


「あっ…

佳奈先輩…

私…理絵と言います…」



「はい…ニコニコ

じゅん君から聞いています…ニコニコ



「あの…

佳奈先輩…

今、先輩と一緒に出て来たのは…

私が勝手について来ただけで…

先輩は悪くないんです…ニコニコ

ごめんなさい…ショック!


「どうして謝るの…?

何も気にする事ないのに…ニコニコ


「本当ですか…!?

良かった…キラキラ


佳奈さんはニコニコ笑っています…


「あっ…

お邪魔ですよね…


じゃ、先輩帰ります…


佳奈先輩…

失礼します…」


理絵さんが自転車に乗って帰って行きました…


「可愛いい人ね…ニコニコ


「えっ…

そうかな…ニコニコ


佳奈さん自転車は?」



「久しぶりのこの街だから…

歩いて来たの…ニコニコ


「じゃ…

後に乗る?」


「うんドキドキ

最初から帰りは、じゅん君の自転車に乗せて貰うつもりだったのよ…ニコニコ


「うん…

じゃ、後に乗ってアップ


「は~いラブラブ

じゅん君と二人乗りするの久しぶりだねキラキラ


佳奈さんは自分の身体に腕を回して、自転車に横座りしました…


「じゃ…

行くよアップ


「はいドキドキ


自転車を走らせました…

佳奈さんは、自分の背中に顔をくっつけて…

「じゅん君の背中…

温かい…ニコニコ


佳奈さんはすごいな…

あんな場面見ても動揺しないんだな…ニコニコ



「うっ…くっ…」


何か聞こえたから…

どうしたの…?

って聞こうと思った時…


佳奈さんの身体が震えています…



佳奈さんが泣いてます…


自分に泣いてる事を悟られない様に…

必死で声を出さない様にして…


身体を震わせて…

泣いてます…しょぼん


あんな場面を見たんだから…

辛かったよね…しょぼん


自分を驚かせて喜ばせようとしてたのに…しょぼん


悲しかったよね…しょぼんしょぼん


自分に文句や怒る事もしないで…

必死で声を出さないで泣いてます…しょぼんしょぼんしょぼん


ごめんね…しょぼんしょぼん

ごめんね…

佳奈さん…しょぼんしょぼんしょぼん


涙が溢れて止まりません…しょぼん


背中に佳奈さんの涙を感じながら…


自転車を走らせていました…