実は、正直なところ、宮部みゆきさんの作品はちょっと苦手という
思い込みが。
私の中では、「模倣犯」や「理由」などの作品からか、社会派的な
イメージが強かったからかもしれません。
この「孤宿の人」も評判がいいのは知っていて、何度も本屋さんで
手に取っていながら、その宮部作品のイメージと、あまり読まない
時代物ということもあって、読まなかったものです。
今回、人に薦めていただいて読んでみましたら、すごく素敵な作品
でした (o^-')bグッド☆
- 孤宿の人〈上〉 (新潮文庫)/宮部 みゆき
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☆ あらすじ ☆
江戸市中の建具商「萬屋(よろずや)」の陽の当らない女中部屋で
大晦日に生まれた“ほう”。
預けられた家で“ほう”は躾らしい躾もなく育てられた。
そんな“ほう”が9歳になった正月明け、“ほう”の人生は動き出す。
「萬屋」の都合で四国・金毘羅さまへ代参することになったのだ。
しかし、金毘羅さまへお参りする直前、讃岐国・丸海(まるみ)藩に
“ほう”は置き去りにされてしまう。
そこは、北は瀬戸内海に面し、南は山々に囲まれた土地だった。
幸い、藩医を勤める井上家に引き取られ、その息子・啓一郎と
妹・琴江のおかげで初めて人らしい暮らしを始めた“ほう”。
しかし、、その井上家に不幸な出来事が襲う。
そして折しも、流罪となった幕府要人・加賀殿が丸海藩へ入領し
ようとしていた。
やがて領内では、不審な毒死や謎めいた凶事が相次ぐ・・・。
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正直なところ、薦めてはみていただいたものの、実際に好みに
合うか不安だったので、おそるおそる読み始めました ^^;
ですが、すぐにグッと惹き込まれ、上下巻をイッキに読んでしまい
ました。
“ほう”を始め、宇佐、渡部、舷洲に啓一郎などなど、みんなが
心やさしく、でも脆(もろ)さを併せもった人情味があふれる人物
たちで、読んでいて心温かくなってきました。
一方で、江戸時代という不条理さが入り混じる時代背景と、
丸海という素朴な人柄ゆえの残酷な一面に、“ほう”たちが飲み
込まれてしまわないかと心配になり、グイグイ惹き込まれていき
ました。
そしてラスト。鬼だ、悪霊だと噂され恐れられた加賀様が“ほう”
に贈ったもの。
とても感動した、ホントお薦めな作品です ^^