B10-48 もう誘拐なんてしない 【東川篤哉】 | 深緑の森と風と♪

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「虹色の図書室」というタイトルで、数年前まで、小説や映画のことを中心に載せていましたが、このたびリニューアル!
 感じたこと、伝えたいことを、小説や映画に限らず書いていきたいと思います♪ よろしくお願いします *^^*

沖縄出張の際、記念に購入した作品。
もちろん、沖縄でなければ買えない本ではありませんヨ。
いつもと同じで、出張の際は、普段、買わない傾向の本や
初めて見かけた本を探していたところ、この作品が目に
留まって購入。
気分的にちょっとライトな作品を読んでみたくてネ。

もう誘拐なんてしない (文春文庫)/東川 篤哉
¥620
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☆ あらすじ ☆

下関の大学生・翔太郎は、ひょんなことから男二人に追われる
少女を助ける。
その少女は、下関の対岸、門司を拠点とする暴力団花園組組長
の娘・絵里香だった。

絵里香が妹の病気治療のためお金を必要としていることを知った
翔太郎は、狂言誘拐を思いつく。
そして、大学の先輩・甲本一郎を巻き込んで、ひと夏の狂言誘拐
が始まった・・・。

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東川さんは初めてかと思っていたのですが、以前「館島」という作品を
読んだことがありました。

物語はあらすじのとおりライト。
それなりにおもしろいのですが、正直なところ、ラストが急展開して
二転三転して力が入っていた分、それまでが間延びしている感じ。
ここでキャラの魅力で惹きつければいいんでしょうけど、無鉄砲だけど
やさしさや思慮深さに溢れた赤川次郎さんの作品に出てくる少女の
ような魅力もなく、主人公の翔太郎も軽いだけで、ラストまで軽いノリで
騒いでいたといった感じでした。

それなりにおもしろかったんですが、中途半端で残るものがなかった
という印象です。
何だかキツイ評価になっちゃったのは,東川さんご本人が、赤川さんの
「セーラー服と機関銃」に影響を受けたとおっしゃっていたそうなので。
そんなことを考えていたら、大好きな『赤いこうもり傘』を久しぶりに
読みたくなっちゃいました♪