完結編。
直木賞受賞作という楽しみと、シリーズが終わってしまうことの
残念な気持ちが入り混じった複雑な想いで読み始めました。
- 鷺と雪/北村 薫
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☆ あらすじ ☆
卒業を控えた関西修学旅行。
一生に一度の記念すべき時をフィルムにおさめようと、だれもが
写真機を持っていく。
しかし、その旅先で一人、松子爵家の千枝子だけが写真を撮る
こともおさまることも避けるようにしていた。
そして、ある日、英子は千枝子から相談を受ける。
それは、千枝子が写真機を買って初めて撮影した写真の中に、
日本にいるはずのない婚約者が写っていたというのだった・・・。
(「鷺と雪」より)
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この「鷺と雪」も連作短編として3作品からなっています。
ちなみに、上の“あらすじ”は、最終話であり表題とおなじ「鷺と雪」の
謎の部分。
基本的には、第1作「街の灯」、第2作「玻璃の天」と同様に、
身近な謎と、その謎を解くことで、背景にあるの真実などが描かれ
ています。
ただ、ベッキーさんの神秘性があっり、鋭い洞察力に驚かされた
第1作や第2作までに比べると、謎もそれほど重い謎ではなく、
若干、インパクトが弱いかなって感じもします。
しかし、直木賞受賞は伊達ではありませんネ!
もちろん、それまで描かれていたお話が遠回しな伏線ではあるの
でしょうが、ラストの数ページ。
この余韻の持っていき方は、さすが北村薫さんです。
涙しました。
盛り上げて盛り上げてラストに感動するという作品ではありませんが、
ジワジワを胸に染みいってくるような素敵な作品です。