この物語の雰囲気を出しているなぁっと感心した表紙。
この小説はまさに表紙のイメージのとおり。
- きつねのはなし (新潮文庫)/森見 登美彦
- ¥500
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「魔」?「闇」?そんな古(いにしえ)の物の怪が潜むような
雰囲気の漂う物語です。
森見さんは、ホントこんな妖しい雰囲気を表現するのが非常に
上手な作家さんですよね。
ところで、この作品は4つの物語から成り立っています。
これらの物語はそれぞれ登場人物も、もしかしたら時間も(?)
異なっていますが、芳蓮堂という古道具屋や不可思議な幻燈と
いった共通のアイテムが出てきます。
なので、知らず知らずに他の物語と絡み合っている感じ。
読んでいると、日常の現実にありながら現実感のない、なんだか
一人、妖しい別世界の迷宮に紛れ込んでしまったような感じに
なりました。
森見さんの作品はそれほど読んでませんが、きっと、その感覚が
魅力なんですよね。
皆さんも、この「きつねのはなし」で京都の迷宮に迷い込んで
みてはいかがでしょうか。
ちなみに、4つの物語の中で表題作の「きつねのはなし」が好き!
「きつねのはなし」はこんなはなしです。
☆ あらすじ ☆
古道具屋「芳蓮堂」にアルバイトする「私」は、主人のナツメさん
から届け物を頼まれた。
彼女は風呂敷の中身を決して見てはいけないと言う。
届けた先は、背後に夕闇に沈み始めた竹林が生き物のように
蠢(うごめ)く奇妙な屋敷。
それから魅入られたかのように不思議なことが起こり始める・・・。