芝居で、うまく演じられない時
感情を動かせ
その時の感情を思い出せ
などのダメ出しをいただく時がある。
たとえば
悲しいことがあり、泣く芝居だったら
自分の身に起きた悲しみを振り返り
その時の感情がどうだったのかを
思い出し、芝居に当て込んでみたりする。
しかし
感情を思い出したからといって
うまく芝居がデキる訳でもない。
感情を思い出し、その感情の時の
身体の状態を創り出すことが出来なければ
演じることはできない。
たとえば悲しいとき
なんか胸が締め付けられるような感覚があり
呼吸が浅くなり
鼻の奥にツーンとした感覚があったりする。
その状態を創り出せば
涙なんか自然に出てくる。
名優マーロン・ブランドは
(たとえ、古いなっ 笑)
蛍光灯の下でも、灼熱の砂漠を思い出し
滝のような汗がかけたという。
感情を思い出すとは
その時の状態を再現して、脳に同じ刺激を
与えるということだと思う。
同じ刺激を脳に与えれば
身体に反応が起こり
涙を出したり、汗を出したり
自在にデキるようになるのだと思う。
たまに
憑依型と言われる役者さんがいるが
この人たちは、おそらく無意識に
脳を操る術を知っているのだと思う。
感覚的に理解していることも
深く考えていくと、必ずそこには
理論や理屈がある。
脳を刺激する。あるいは
脳を騙す。
日常生活にも、それはある。
知らないうちに、脳が刺激され
行動していることがある。
家を見回してみると
買ったのに使ってないモノが、引き出しの
奥にしまってあったりする。
これは、買ったのか?
買わされたのか?
と考えてみる。
そういう時、人は
これは衝動買いだな!
で、だいたい済ませてしまう。
しかし
実際は必要ないのに、脳を刺激され
買わされた可能性がある。
脳科学を使ったビジネス戦略は
実際に行われている。
感情にうったえるとは
脳にうったえるということ。
これを知っているか
知らないかで、モノを見方、考え方が
変わってくる。
芝居でも、日常生活でも
何事も深く追求することで
気がつくことがあるのだな〜と
思った、そんな朝です。
感情を深掘りしながら
ぼくらの挑戦は続きます。