ある雪の日、電車が止まりバスで帰宅することになりました。混んだバスに立っていた私の前の座席が空きました。座ろうかどうしようか思った瞬間「ハラボジ(おじいさん)アンジュセヨ(座ってください)」と隣に立っていた髪の黄色い男の子が声をかけました。その方向を見ると杖を持っていましたがまだハラボジと呼ぶには早いかな・・・と思うアジョシ(おじさん)がいました。
そのアジョシは何も言わずに座りました。そしてその席の前にいたアジョシが「おい、まだハラボジには早いだろう。このくらいの人にはアジョシというんだ」と言ったのです。
その光景を見ていた私は2つのことを思いました。
わざわざ声をかけられたのにどうして御礼を言わないのかな。(ま~ハラボジがお礼を言う姿はあまり目にしないのですが)
私もまだハラボジというには早いと思ったけど、いい事をした若者が注意のような言葉だけを聞いていやな思いはしないのだろうか
主人に話してみるとどっちも当たり前のことだというのです。席を譲るとかはいい事をしたわけでもなく当たり前のことだからお礼を言う事でも言われたいということでもないのだそうです。
最近は外国の文化が入ってきたからかお礼を言う姿がちらほら見られますが、道を聞いたり時間を聞いたり、重い荷物を持って階段を上がってくれたりはお互い様だから敢えてお礼は言わなかったんですよね。相手もす~っといなくなっちゃってたし。
年上の人が注意する・教えるというのもそうなんですよね。
日本人の私の感覚としては「お礼を言うのがあたりまえじゃないか」と思いながら生活するのでわだかまりが出来ちゃうんでしょうね。
お客さんがいてもおしゃべりしてる、携帯いじってる、なんか食べてる、そんなのも日本じゃ考えられないけど韓国じゃ当たり前の光景だし。
あたりまえってなんだろうって久しぶりに頭を使った気がした寒い一日の出来事でした。