普段は意識せずとも、日本では「家」という概念があります。
女性が結婚して、男性の「家」に嫁ぐ。また、男子がいない「家」が、他家から養子をもらって、「家」を存続させる。
私たちの「名字」も、「家(=氏)」制度の結果として、続いているものです。
「家」という制度は、「家(=氏)」を中心とした一族の「単位集団」が代々受け継がれていく意味において素晴らしい制度ではありますが、欠点もあります。
つまり、前述の「家」に嫁いだ、または養子に入ってきた個人のルーツ(=その家に入ってきた人間のご先祖様の情報)が、ある意味「あやふや」になることです。
たとえば、お墓参りといっても、先祖代々の「家」のお墓が優先されます。
中には、自分の「家」以外のご先祖様のお墓は、ほとんどお参りしたことがない、場所さえも知らない、という方も多いでしょう。
このように、「家」制度は、無意識的に自分の「家」以外のご先祖様はあまり重視しない制度とも言えます。しかし、「家」が違えども、それら他「家」のご先祖様とあなたの血がつながっている事実は変わりありません。
これがもし今後、お墓も「個人単位」で作ることが主流になってきたとしたら。
自分の父母や祖父母など、実際に顔を知っている、同じ時代を生きた人間しか、自分のご先祖様がわからない!という社会が到来するかもしれません。
このような状態が続けば、今後、ある時代の人間は、自分のルーツは?聞かれても、自分の祖父母世代くらいまでしか遡れなくなります。
つまり、自分が運よく出会えた子孫(=孫、ひ孫)だけにしか認識されず、その後は存在さえ完全に忘れ去られる可能性が高いということです。
歴史に名を残す人物になる!という夢を抱く人は多いかと思います。
しかしその前にまず、100年後の自分の子孫に名を残す、分かる範囲のご先祖様も全員調べて、後世の子孫に知らしめる。
100年後、200年後の子孫を見据えて、今から取り組んでみませんか。
