1997年に発売され、そのときはほとんど売れずに絶版状態になった本がありました。
『横井軍平 ゲーム館』という本です。
任天堂という、今では飛ぶ鳥を落とす勢いの超優良企業ですが、当時は「花札屋」としてのみと言ってもいい小さな企業に就職した横井軍平氏。
その横井軍平氏(故人)が開発した数々の玩具を、開発秘話とともに綴った一冊です。
発売当時は全く売れなかったものの、近年になって評価され、一時期Amazonでは9万円というプレミア価格で売られていた商品。
著作権の関係で再販が延び延びになっていたそうなんですが、この6月25日に復刊されました。
当時の内容に加えて、年表を更新したり、新たな解説ページが入っている構成となっています。
『横井軍平ゲーム館 RETURNS ─ゲームボーイを生んだ発想力』\2,100-

※画像クリックでAmazonのページにジャンプします
13年前の本なので、今読むと若干古い感じは否めませんが。
この本の中に時折出てくる「枯れた技術の水平思考」という考え方は、今まさに必要とされている考え方なのかもしれません。
そして、1997年にこの本が発売された直後に不運な事故によって亡くなってしまった横井氏の思想は、今の任天堂にも脈々と受け継がれていることに気づかされます。
ニンテンドーDSやWiiなどは、まさにこの「枯れた技術の水平思考」の象徴とも言うべき商品なのかもしれませんね。
この方のすごいところは、アナログ、デジタルを問わずに斬新なヒット商品を数多く生み出した点です。
どちらかに秀でた方はいらっしゃるでしょうが、これをまたがってヒット商品を生み出した方というのはなかなかいらっしゃらないですね。
この本の存在を知ったのはもう5年以上前になると思いますが、プレミア価格には手を出せず。
復刊を心待ちにしていました。
読んだ感想は、満足のいくものでした。
確かに内容は古いですが、この方の考え方は大いに参考になるもので。
今の高性能、高機能志向の世の中を皮肉ったような内容ともいえます。(笑)
関連して、↓こちらの本も最近出版されました。
『ゲームの父・横井軍平伝 任天堂のDNAを創造した男』\1,470-

※画像クリックでAmazonのページにジャンプします
これは、『横井軍平 ゲーム館』の著者が、この本を基に横井氏を解説した本です。
この本も僕は満足でした。
資料としてはこちらのほうが向いているかもしれません。
読み物としては『横井軍平 ゲーム館』が良かったと思います。
二冊併せて読むのがいいかもしれませんね。
横井氏の言葉の中で、印象に残ったものをひとつ抜粋します。
精密で迫力がある写実的な画像が、けっしてゲームの理想的姿ではないはずです。
現実をデフォルメしたシンボリックなもので、どれだけ人間の想像力を刺激できるかというのが、ゲームという遊びの本質です。
…『●ァイナル●ァンタジー』のことかーーー!!(←名指しするな)