【親力診断テスト1】の結果発表
結果です。
まず、問題をお浚いします。
【親力診断テスト1】
[問題]
「ねえ、お父さんやお母さんはどう思う?」と言いながら、5年生の娘A子さんが次のような話をしてくれました。
ある日、担任の先生がこう言いました。
「来月クラス対抗リレーをやります。選手は男子4人女子4人です。今から10日後の体育の時間に100メートル走のタイムを測って、その記録で選手を決めます」
そして、その日タイムを測ると、クラスで一番速いと思われていたB君が意外と遅くて、5番という結果でした。
A子さんがこっそりB君に聞いたところによると、そのときお腹が痛くてうまく走れなかったそうです。
A子さんは先生にもう一度B君のタイムを測ってくれるように頼みましたが、先生に断られてしまいました。
納得がいかないA子さんは、お父さんやお母さんの意見を聞きたいと思っています。
あなたは、A子さんになんと言いますか?
A:「もう1度測る必要はない」
B:「B君のタイムをもう1度測ってやればいい」
C:「上位5,6人のタイムをもう1度測ってやればいい」
D:「全員のタイムをもう1度測ってやればいい」
『言ったことは守ることが必要です。一番いいのはAです。』
とのこと。
【解説】
Aを選んだ人:◎
この日のタイムで選手を決めると言って測ったのですから、それを守る必要があります。
言ったことを守らないと、集団をまとめていくことはできません。
たとえ相手が子どもでも、それが原則です。
Bを選んだ人:×
もし、B君だけもう1度測って、いい記録が出たとします。
それで選手に選ばれることになれば、落とされた子はどう思うでしょうか?
その子は、自分ももう1度測ってほしいと思うはずです。
その結果、その子がいい記録で別の子が落とされるということになるかもしれません。
このように、切りがなくなってしまいます。
Cを選んだ人:×
本質的にBと同じです。
最初に測った段階で選手になれて喜んでいたのに、2回目では選手になれないという子が出てくる可能性があります。
その子を納得させることはできないと思います。
また、2度測ってもらえない子の中には、自分も2回目を測ってもらいたいと思う子もいるはずです。
Dを選んだ人:△
全員2回測るということで、一見平等のように思えます。
でも、最初言ったことを守っていない点では、BやCと同じです。
同じように、納得できない子が出る可能性があります。
集団をまとめていくためには、リーダーは公平にして公明正大であることが必要です。
たとえ先生と子どもという関係でも、同じです。
この場合、その日のタイムで決めると言ったのですから、それを守ることが公平にして公明正大であることです。
たとえ、「本当はB君を選手にした方が優勝の可能性がある」と思ったとしてもです。
もし、先生がみすみす優勝を逃すのが惜しくなって、次のような策を弄したとします。
つまり、
「ねえ、みんな、B君はお腹が痛かったんだって。本当はB君がもっと速いのをみんなも知っているよね。B君だけもう一度測ってやっていいかな?」
と子どもに言うのです。
そうしたらどうなるでしょう?
こう言われれば、子どもたちはB君がかわいそうだと思いますから、「いいよ」と言うに決まっています。
そして、測り直してB君が選手になり、見事優勝するかもしれません。
でも、このようなことをしていると、だんだん先生の言葉の重みはなくなっていきます。
先生への信頼もなくなり、クラスをまとめていくことが難しくなります。
困ったことに、ときどき、親の中で次のようなことを言ってくる人がいます。
「なぜうちの子がリレーの選手になれないんですか?」
「○○さんよりうちの子の方がピアノがうまいのに、なぜ音楽会で弾くのは○○さんなんですか?」
これをお読みのみなさんには、気をつけていただきたいと思います。
ところで、B君には、次のように言って励ましてやるといいと思います。
「走るの速いのに、ちょうどお腹が痛かったなんて、悔しいよね。次は運動会のときにがんばってね」
「B君が速いのはみんな知っているよ。残念だったね。来年のリレー大会でリベンジして。応援しているよ」
なお、一発勝負で選手を決めることが不安なら、2回記録を取るという方法もいいでしょう。
でも、その場合も、あらかじめ決め方をはっきりしておくことが大切です。
たとえば、次のように言っておくのです。
「2回記録を取って、速い方の記録をその人の正式記録にするよ。その正式記録の速い順に4人選ぶよ」
↑ここまでが結果として書いてあった内容です。
ワタシの考え方も「もう測る必要はない」です。
もちろん、「○○日に測った結果で決めます」と言ったからには、その結果をもって選出しなければならないと思います。
たとえその日に本調子でない子がいたとしても、です。
なぜなら、運動会は一発勝負。
運動会の日に体調が悪かった場合、やり直しはありません。
ですので、「この日の結果で決める」となった場合は、やり直しなど考慮に入れる必要はないと思うわけです。
ちなみに「2回測る」というのは確かに有効ですし、オリンピック種目などでもこういう手法がとられる場合があります。
ただし、この場合は「本当にいい記録を求めているため」であって、おそらく今回のような場合では目的とは違うと思います。
運動会などでは、記録よりも「一発勝負の厳しさ」を学ぶ意味のほうが子供にとっては大事だと思うからです。
選手を決めるにはよりよい記録が必要とはいえ、この場合は一発勝負重視でいいと思います。
学校の運動会ですしね。
物事は基本的に一発勝負である場合が多いと思います。
そういったことに慣れるため、この例はうってつけだと思いますよ。
失敗したとしても、人生を左右するようなことにはならなさそうですし…。