「愛国心」という「心」の問題を教育基本法に盛り込む、という何だか不思議な話です。
「心」という、個人の権利といっていいくらいのものを法律で明文化してしまおうとするとは、はっきり言って謎です。
これって戦前の思想じゃないですか?
「日の本を愛せないものは国民ではない」という感じの。
それを教育基本法に入れるとは、どういうつもりなんでしょうか。
記事は↓こちら。
<教育基本法改正>愛国心の表記、自公が合意 与党検討会(毎日新聞)
自民、公明両党は12日、教育基本法改正に関する検討会(座長・大島理森元文相)を開き、同法改正の焦点となっていた「愛国心」の表記について「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」とすることで合意した。「他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」との文言も盛り込む方針。約3年間の与党協議が最終決着したことで、政府は今国会で同法案提出、成立を目指す。実現すれば、1947年の制定以来、初の改正となる。
大島氏は同日の検討会で、座長案として提案し、両党とも受け入れた。
これまで「愛国心」の表記について「国を愛する心をしっかり書き込むべきだ」と主張する自民党と、「国を大切にする」との文言にするように求める公明党の意見が対立していた。公明党は「『愛国心』は戦前の国家主義、全体主義を想起させる」と強調したのに対し、自民党は「国」と「愛する」の表現は譲れないと抵抗し、調整が難航。今回、自民党は「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんだ」と加えることで、「『国』には統治機構を含まないこと」を公明党と確認し、折り合った。
現行法で小中学校合わせて9年間と定めている「義務教育」について、「情勢の変化に対応できるようにするため」との理由から年限を削除することを確認。自民党の一部が主張していた「宗教的情操のかん養」の明記は見送った。一方、現行法の「教育行政」の中で「何を指すのか、解釈が分かれる」として自民党が削除を求めていた「不当な支配に服することなく」という文言は残す方向となった。
自公両党は13日、幹事長らでつくる与党協議会を開き、同法改正の与党案を正式決定する。与党案を受け文部科学省は早ければ今月中の改正案提出を目指す。【谷川貴史、坂口裕彦】
まず「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土」ということですが、これはどうでしょうか。
町などを歩いていていつも思うんですが、町並みに統一性がないです。
その土地の持ち主が、好き勝手な形の好き勝手な色で建物を作る。
さすがに京都などは若干の規制はありますが、それでもほぼ好きなように建物が乱立してます。
見せ掛けの「便利さ」を求めるために、伝統や文化を蔑ろにしていませんか?
ギリシャ(エーゲ海の島々)では、法律で壁の色が「白」と決められているようです。
他の国でも、そこまで行かないとしても壁の色はある程度決まっていたり、カーテンもいくつかの選択肢からしか選べないという感じです。
日本はどうでしょうか?
伝統と文化を尊重していますか?
今は建物を例として挙げましたが、それ以外の事柄について、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんで」いると本当に言えるでしょうか?
また、「他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」という条文も盛り込むということですが、この文章では北朝鮮や中国に揚げ足取られますよ?
ちょっとでも穿った解釈が出来る文章にしてしまったら、そこを責めてくるような国々ですからね。
…あ、それはどこもいっしょか。
ところで、さっき「日の本」と書きながら思ったんですが、これって「日の丸・君が代」を排除しようとしている人たちに向けて釘を刺すための法律である感じがします。
「日の丸・君が代」は日本国のうんちゃらかんちゃら、だから教育基本法で定められているようにうんちゃらかんちゃら、だから「日の丸・君が代」を排除してはならない、という流れでしょうか。
何かを愛するためには、その人がある程度満たされていることが必要であると思います。
当然、愛国心を持つためには、そこそこ国に満たされている必要があると思います。
つまり、国民の「心」の持ちようを法律で勝手に定義する前に、自然と愛国心が湧くような住み良い国を作ってくれればいいんじゃないでしょうかという風に思う訳です。
…何だか昨日のNHKの話と同じような結論になってしまいましたね。
受信料を義務化する前に、自然と受信料を払いたくなるような魅力ある番組を作ってくれ、という(笑)