八正道の8番目は、「正定〔ショウジョウ〕」(サンマー・サマーディ)です。
「定」とは、パーリ語で「サマーディ」といいますが、これは「禅定〔ゼンジョウ〕」(精神の統一した状態)を意味します。
正定=正しい禅定を修行すること。
前回の「正念」と今回の「正定」は、修行の道について説いているものです。
八正道2番目~6番目までを真面目に実践すれば、人生の苦しみは大体なくなり、人間として成功すると考えられますが、「それでは足りない、涅槃・解脱を目指そう」という場合、この「正念」「正定」とそして、1番目の「正見〔ショウケン〕」が必要になります。
禅定(サマーディ)は、普通の五官の刺激を超越した認識体験です。五官(目・耳・鼻・舌・触覚)の刺激から離れるためには、俗世間のいろいろな刺激への欲から離れなければなりません。そのための実践としてあるのが、何か決めた一つの対象へ心を徹底的に集中させていくという訓練で、「サマーディ瞑想」というものです。
サマーディ瞑想を行う集中力によって得られる幸福感・喜悦感は、俗世間のことで味わう幸福感より強いので、サマーディ瞑想をすると、俗世間的なことへの執着や欲から気持ちが離れていきます。
俗世間のことへの欲があるうちは、サマーディに達しません。
「正定」は「正しい禅定」と訳されます。つまり、間違った禅定、”邪定”もあるわけです。
禅定に至るためには、何か一つの対象に集中して心を統一させていきますが、現代では、瞑想の対象として、音楽・踊り・性行為・薬物などを使う場合がありますが、それらは”邪定”と呼べるでしょう。正しいサマーディ瞑想の場合は、依存症がなく、欲・怒りなどの感情が消えること、束縛がなくなり心が自由になることが必須条件です。
サマーディ瞑想は、仏教では40種類くらい紹介されていて、よく知られているのが「呼吸瞑想」(アーナーパーナ・サティ)があります。また40種の中でも「慈悲の瞑想〔ジヒノメイソウ〕」(メッタ・バーワナー)というものは、簡単に行えて、効果もあり、悟りに必要な、自我意識の消滅にも効果があるものなので、後日ご紹介できればと思っています。
正定は、八正道で非常に大事なものですが、説明はこれくらいにさせていただきます。
ありがとうございました。