小さな黄色い蝶が
15センチ角の台紙に並べられた
綺麗な標本を手にした。
すると、おっと!
…誤って取り落としてしまった。
床にぶつかった剥き出しの標本は
黄色い鱗粉の粉を撒き散らし
無惨にも砕け散ってしまった。
隣にいた俳優の加藤諒さんに
大丈夫?崩れやすいよね~と、人懐こく話しかけられる。
(ここでおわかりかと思いますが…そうです。これは夢です。)
加藤さんの一つ隣で堪えきれずに吹き出したのは、
そう。私が若い頃に散々イビられたお局様だ。
と、一匹の黒い蝶が、ひら、ひら、ひらと飛んで来て
空になった標本の板に止まり
止まったかと思うやいなや、瞬く間に生気を失って、
ピンを刺した標本のようになってしまった。
目を覚ますと、ありありと
崩れ落ちた美しい黄色い蝶の標本と
目の前で瞬く間に標本になった黒い蝶の姿が思い出された。
何となく…これは私の深層心理を現して居るような気がした。
思い出しては怯える、代表の物言い。
脆くも崩れ落ちた黄色い蝶は、立場の弱い労働者たる私達か
悠々と飛び来て標本となった黒い蝶は経営者たる代表か…
解らない、
解らないけど…
私は疲れていて
弱っているようだ。