読売・号外メール 1/29 | ジャン魂G!

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小説「桃尻娘」作家・橋本治さん死去…70歳
亡くなった橋本治さん

 源氏物語を独自に解釈した「窯変(ようへん) 源氏物語」をはじめ、小説、美術、社会評論など幅広く執筆活動を続けた作家の橋本治(はしもと・おさむ)さんが29日、肺炎で死去した。70歳だった。喪主は母、美代子さん。

 東京都出身。東大国文科卒。東大闘争中の1968年、東大駒場祭のポスター用に作った「とめてくれるな おっかさん 背中のいちょうが 泣いている 男東大どこへ行く」のコピーで話題となった。

 77年に女子高生の超口語体を生かした小説「桃尻娘」を発表。小説、評論から編み物の本までマルチな才能を持つ書き手として注目を集めた。<春って曙よ!>と書き出す「桃尻語訳 枕草子」をはじめ、古典を今に通ずるものとしてとらえ直し、91年に刊行を開始した「窯変 源氏物語」(全14巻)や「双調 平家物語」(全15巻)を手がけた。

 「作家はオールラウンド・プレーヤーでなくては」と語り、柔らかな言葉で物事の本質をつかみ出す著述スタイルはあらゆる分野で一貫していた。04年の新書「上司は思いつきでものを言う」がベストセラーに。07年には、古墳時代に始まる日本の美術史を通覧した「ひらがな日本美術史」(全7巻)を完結させた。

 小説では05年に短編集「蝶のゆくえ」で柴田錬三郎賞。10年には、「巡礼」「橋」「リア家の人々」と続く「戦後3部作」と呼ばれるシリーズを完結させた。17年からは、本紙で作家の尾崎紅葉が「金色夜叉」の連載を始めて120年の節目を記念し、同作を翻案した「黄金夜界」を連載。昨年末には、「草薙(くさなぎ)の剣」で野間文芸賞を受賞した。

 昨年6月にがんの摘出手術のため入院し、10月下旬に一度退院したが、再び入院生活を送っていた。