今日は英語で何かを教える、という時のコツについて話したいと思います。

インストラクターをされてる方は時々あるんじゃないんでしょうか、

外国人の生徒さんが体験とかで来られてどうしよう、みたいな。

 

ところでその前に

 

今週ぶっこみジャパニーズという番組がありましたが、

ご覧になった方はいますかね

 

どういう番組かというと、

お寿司とか剣道等といった日本の文化に

ものすごいアレンジをしてしまってる海外のお店なんかが時々あるじゃないですか。

日本食レストランのフリをして中華料理を出してるのなんかまだかわいい方で、

お寿司にチリソース使ったりとか、そういう方向に逸してしまってるアレンジですね。

そこにその道のプロを送り込みしばらく素人のフリをして修行させて更なるアラを引き出し、

最後にプロが全力で技をみせつけて鼻を明かしつつ正しい日本の形を見せる、

という番組です

 

底意地が悪いコンセプトだと思う方もいるようですが、

現地の方へのフォローもしたりプロの方が技術を伝えたり、

まあ悪いことばかりでは無い感じです

 

その番組では今回空手が紹介されていたのですが、

何と言いますか、

空手を知らない人が空手の番組を作っちゃいましたね。

 

番組をご覧になった方もなってない方も、

この機会に空手についてちょっと知っていって下さい

 

あ、私は空手はちょこっとやってまして、

卒論も武道について書いたもんで、諸々最低限は知ってます。

 

あの番組での大きな間違いを挙げると

「競技と実戦の混同」

「伝統の盲信」

があります

 

前者は

「空手に金的はない」(下腹部急所への攻撃)

「空手で武器は使わない」

 

といったアナウンスに表れてましたね。

これは競技ルールではその通りなのですが、

空手はスポーツとして生まれたのではなく、

身を守るため・敵を攻撃するための技術が体系化され、

その技術の一部を研鑽するためにルールが決まって競技になったんですね。

つまり試合でやってることは空手の極一部でしか無く、そこだけをやると不完全なんです。

その大きな例の一つが金的で、

急所は狙われるもの、ということを忘れると高段者でも格闘技未経験者に簡単に負けます。

これは心構えだけの話ではなく、

急所を守る構え方、狙い方が実際に技術として存在するんです。

 

武器についても、非常事態に自分の身を守るのに素手にこだわる理由はありませんね。

逆も同様です。

そのため空手は、棒やトンファーを持っても技がそのまま使えるようにできています。

競技の側面しか知らずに「それは空手じゃない」と全体を論じるのは避けたいものです。

 

 

次に「伝統の盲信」タイプの間違いです

番組で取り上げられたアメリカの空手道場では、

みんなピンクや赤のカラフルな道着を着ていて、Tシャツのままの人もいました。

靴もはいたりはかなかったり自由です。

番組ではこれを取り上げてまた茶化していましたが、

そもそも空手着に文化的な背景はありません。

明治大正の頃に先人たちが本州で空手の普及を始め、

組織化のために統一した練習着として既にあった柔道着を採用したんですね。

それまでは普段着で練習してました。

だから空手にとってあの白い道着はあんまり意味がないんです。

柔道では襟・袖を掴むので道着を着ないと稽古や試合がやりにくいですが、

空手では別に何でもいいんです。

夏は熱いので先輩がいないとTシャツで練習したりします。

 

これは上の競技と実戦とも関係あるのですが、

空手で靴を履かないのはですね、

武道は何せ生まれたのが昔なので、固い靴底の履物が無かったんです。

だから素足とあんまり感覚が変わらず、実戦で靴を履いてても支障なかったんですね。

沖縄では指導者によって弟子は靴履いたり履かなかったりだったらしいです。

これが本州で普及して、屋内で大勢で稽古するようになり、統一して素足になりました。

中国武術では靴を履いて稽古しますし、

裸足でできることが靴を履くとできない、というのは護身としてもどうなのかと思いますよ。

 

昔からあると思ってる伝統も案外新しいことが多いんです。

そこには必然性がある物もあれば特に意義なく始まるものもあります。

スーツの一番下のボタンとか。

歴史があり過ぎて最早立派なドレスコードですが。

 

だからあのアメリカの道場がやっていることは間違いどころか実戦的だったりするんです。

そこまで汲み取らず、日本の道場の慣習と違うから即間違いと断ずる、

というのは思慮が浅いと言わざるを得ないですね。

 

最後に

空手を見せるんだったら是非形と組手をやって欲しかったですね。。

あの四連覇のチャンピオンがどんな力強い演武をするかぜひ見たかったです。

それ無しに空手を見栄え良く映すのは大変だったと思います。

 

 

ここは英会話教室のブログなんですが、

指導者向けの英語を解説すると言いながらまんまと関係ないこと書いちゃいました。

十分量書いたので今日はこれで終わりにして、本題は来週にまわします。

 

久しぶりに写真でも載せましょうか

 

 

 

 

来週はちゃんと英語について書きまーす

 

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