

昨年の12月26日
名寄で初めてのノルディック複合の全日本選手権。なにより、五輪銀メダリストを含む、ワールドカップメンバーも参戦した正真正銘の日本一を決める試合。
タフなレースで見応えがあった。
天気は雪、風も不安定で条件はバラバラの荒れた試合。
見てる方は面白いが、競技者側から見れば実力以外の所で差がつくのでメンタルのコントロールがものを言う試合展開。
前半ジャンプでは、雪と追い風でトップ選手が失速する中で、運を味方にして自分のジャンプをした選手が上位に食い込んだ。
一方で近年のノルディック複合競技は、ジャンプはスタート順を決めるだけ。と言っていいほどクロカンが重要である。
総合順位はサプライズもあったが、ほぼ順当なものになった。
最大のサプライズはランナーから転向して3年目の上村亮介選手だ。
元々走れる選手が、ある程度飛べるようになったらどうなるのか。
その答えがこれだろう。
3周目で大きな集団に追いつき、4周目で集団を突き放し25人を抜き5位でフィニッシュ。
もちろん、ワールドカップではよく見る光景だが、ワールドカップメンバーがいたなかで一桁順位まで上がってくるレースを国内では初めて見た。
複合への転向は、クロスカントリー選手の選択肢の一つとしていいのではないかと考えられるレースであった。
ある程度強くなり、国体くらいは入賞するだろうとおもっていたが、まさかフルメンバーの全日本選手権でシングルに入れるとは思わなかった。
衝撃と同時にこみ上げてきたのは自分に対する悔しさと希望だった。
『3年あればここまでいける』
そういうメッセージを勝手に受け取った。
石の上にも3年、というように3年という月日にはなにか意味を感じる。
昨年自転車の全日本TTを制した中村龍太郎選手は、フルタイムワーカーの社会人3年目でプロを抑えて優勝を果たした。
これが、茨城県に引っ越してすぐのことであり、この報道を見て自分の目標を3年後の全日本選手権で優勝することに決めた。
端から見れば不可能な話しだが、競技を続けるからにはトップを目指さなきゃ意味がない。ましてや、お金を貰って競技をしているのだから...
世界のトップと互角に争う選手たちに、才能も環境もない中でどれだけ近づけるのかが日頃の課題だ。