国は、令和7年12月22日付で原子力発電施設等(原発)立地地域の振興に関する特別措置法(原発特措法)施行令を改正し、原発周辺地域の生活環境や産業基盤等の整備に必要な財源措置を講ずる対象を都道府県が地域防災計画で定める原子力災害対策重点区域(PAZ「予防的防護措置を準備する区域」及びUPZ「緊急防護措置を準備する区域」)とする事務次官通達を発出しました。東日本大震災後の原発を取り巻く環境の変化に対応すべきとして、原発の立地県議会議長会などで粘り強く国に求めてきた経緯もあり、「ようやく」の感はありますが、一歩前進です。これにより、島根県では松江市に加え、新たに出雲市、雲南市、安来市が原発特措法に定める振興計画の対象地域となり、道路や港湾、漁港、消防用施設および学校の整備をはじめ製造業などの施設設備に対する国の財政支援措置が拡大されることになります。例えば、特定地域重要港湾(地方港湾)である河下港の整備について説明すると、国の補助は従前の40%から45%に嵩上げされ、島根県が負担すべき55%分については、その全額を地方債(借金)で賄なうことが可能となり、その償還の70%が地方交付税で補填されるため、実質的な島根県の負担は16.5%に軽減されることになります。このため、島根県では出雲市、雲南市、安来市と原発特措法にかかる振興計画の検討・立案がスタートしますが、半島地域の道路や港湾、漁港の整備をはじめ一畑電車や木次線などの鉄道整備、病院や介護、子育てなど医療、福祉など、対象となる事業範囲はまちづくり計画全般におよぶものであるだけに、迅速な取り組みを期待します。