衆議院で過去最大を更新する一般会計総額122.3兆円の令和8年度予算の審議が始まりました。予算のフレームは、国債費が31.2兆円、地方交付税21兆円で、一般歳出70.1兆円の主なものは、社会保障関連経費が39兆円、防衛費9兆円、物価高騰対策や公共事業、教育、産業振興などの経費が22.1兆円となっています。過去、衆参両院での予算委員会での質疑は、安倍内閣では森友問題、岸田内閣では派閥のパーティ券問題、石破内閣では商品券や政治資金問題などに多くの時間が費やされ、ゼロ金利政策や財政支出の有用性などの議論が後回しにされ、生産性向上に関わる投資よりも給付の拡大を求める意見が圧倒的に多くあり、その結果が、実質賃金の停滞や社会保険料の増嵩となって若年世代を苦しめていると思います。一昨年の衆議院選挙は自民党の不明朗な政治資金報告に対する怒りが爆発した結果ですが、昨年の参議院選挙は政党の政策提案に対する国民の評価であり、今年の衆議院選挙は、「国政の方向を給付から投資へ抜本的に変更したい」という高市首相のメッセージを国民が受け入れたもので、マスコミ世論と一致した従来の結果とは明確に異なります。こうした中、高市早苗首相が衆院選の当選祝いとして自民党の全衆院議員にカタログギフトを贈ったことが大きく報道され、衆参の本会議や予算委員会の場で追及されています。必ずしも首相の行為を善行とは思いませんが、先ごろまで、衆議院の議員会館のほとんどの部屋が高価な胡蝶蘭で埋まっており、庶民感覚云々と言われても五十歩百歩としか映りません。国民は高市政権が肥大化する一方の社会保障給付をどのように調整し、成長投資に楫を切るのかを固唾を呑んで見ており、国会ではそれに応える議論を展開していただきたいものです。