6月9日、松江市のサンラポーむらくもで公益社団法人島根県視覚障害者福祉協会(「視覚障害者協会」佐藤昌史会長)の設立75周年記念式典が開催され、島根県下の視覚障害者やボランティア団体の代表など100人が参加しました。視覚障害者協会は全盲の県議会議員であった高尾正徳さんを中心に昭和24年に島根県盲人協会として結成され、高尾さんや本年2月に急逝した小川幹雄さんなどが中心となって、政府や地方自治体に対し視覚障碍者の自立と社会参加を促進するために必要な法令制定や制度の確立を求める活動が行われてきました。この日の式典では、主催者挨拶で佐藤会長が「今日の式典は、見ることに困難を抱えている者の生活と福祉の向上のために尽くしていただいた先人に感謝するとともに、行政や社会の皆さんに私たちが社会の一員として自立した生活を行うための支援と理解促進を目指す機会です」と述べ、丸山島根県知事は、目の不自由な人への歩行訓練や日常生活に必要な動作・技能の指導を行なう歩行訓練士の養成を約定しました。また、永年に亘り協会の運営や支援活動に尽くされた団体、個人が表彰され、視覚障害者支援センターの設置や視覚障害有権者に対する選挙公報の充実などを求める大会決議を採択ました。式典終了後には、全盲の弁護士として活躍されている大胡田誠さんによる「対話こそ共生社会を開く鍵」とする記念講演に続いて交流会が開催され、アトラクションでは岩崎巌さんによるハーモニカ演奏が行われました。