5月3日は憲法記念日。日本国憲法が昭和21年11月3日に公布され、昭和22年5月3日から施行されたことに因み、「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。」として制定された祝日です。憲法は「国のかたち」を表すもので、法治国家での最高法規ですが、不安定な国際情勢やコロナ禍、大地震、ゲリラ豪雨、少子高齢化、東京一極集中など憲法制定時に想定されていない多くの事象に対応できる法体系に変更するためにも憲法改正の必要性を感じます。ニューレジリエンスフォーラム(三村明夫会長)は、医療界や経済界を中心に感染症や自然災害など緊急事態に対応する国民的議論の推進と法整備の実現を目指す民間団体ですが、先ごろ、大規模災害や感染症などが発生した場合に首相が(事前・事後の国会承認を要件として)緊急事態宣言を発し、政令発布や財政支出、統合司令塔の設置を可能にする条項を盛り込んだ憲法改正の提言書を岸田文雄首相に提出しました。5月30日には日本武道館で「憲法改正に向けた1万人集会」も予定されています。ただ、衆参両院に設置されている憲法審査会の議論は遅々として進んでおらず、今年もコロナ禍や周辺有事を目の当たりにしてなお小田原評定を続けている国会の様を嘆く記念日です。