山内道雄前海士町長が1月3日に85歳で逝去されました。山内さんは昭和13年6月に海士町で生まれ、益田高校を卒業後、郵便局、電電公社(のちNTT)勤務を経て、平成3年に52歳でUターンし、第三セクターの株式会社ふるさと海士の設立・運営に携わり、平成7年に海士町議会議員に初当選、2期目の平成13年4月に議長となり、翌年(平成14年)の町長選で竹谷範雄助役との一騎打ちを大差で制して海士町長に当選されました。就任後は「離島に広域行政は馴染まない」として合併を拒否し、「自立・挑戦・交流」をスローガンに若手の職員や町外からの移住者を積極的に登用・育成しながら、NTT勤務で培ったマネージメント能力を生かし、4期16年にわたってトップダウンのスピード感溢れる大胆な町政を展開されました。こうした町政運営は役場にあっては澤田副町長、民間にあっては田仲隠岐国商工会長(故人)など『強固な人垣』に支えられたものですが、日本中から注目された成果の根源は、山内さんの強い信念と人柄の魅力だと感じています。小生とは、未完となった河下‐隠岐の新高速航路開発を契機に、CAS技術の導入や高校魅力化などのお手伝いを通じて親しくお付き合いをさせていただき、つい先日にも「ベッドの上からです」と電話をいただいたばかりであり、逝去の報は慙愧に堪えませんが、永年のご高誼に感謝を申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。合掌