11月24日、出雲市平田文化館で創立50周年を迎えた平田ロータリークラブ(清原正幸会長)の主催で竹内昌彦さんの教育講演会が開催され、約300名の市民が参加しました。 竹内さんは、昭和20年に中国天津で生まれ、終戦後の引揚船中で罹患した肺炎と数年後の網膜剥離で失明し、様々な差別や偏見を受けながらながらも東京教育大学に進みました。昭和39年の東京パラリンピックの卓球競技(盲人の部)で金メダル獲得し、卒業後に岡山盲学校の教員となり、38年間の教員生活を送り、平成17年に退職し、岡山ライトハウス理事長などを務める傍らで、途上国に盲学校の設置や子供達の手術費用支援のために「ヒカリカナタ基金」を設立し、講演活動や視覚障害者の支援に奔走され、講演回数は3,000回におよぶと聞いています。「私の歩んだ道~見えないから見えたもの~」とする90分の講演は、全盲の少年が両親や恩師、友人達に支えられ、つらい時も前向きに歩み続けた竹内さんの生きざまを語る中で「いじめ」や「命の大切さ」を説くもので、「母なれば 百年生きて 弱き子の 添え木となりて ともに朽ちたし」とする親の心根を紹介しながら、「苦しみは続かない。夜は必ず明け、冬は必ず春になる」として「健康な体に生まれたことに感謝をすれば、自然に弱い人を支える意識が生じる」「優しい目と優しい心が社会を救う。優しい言葉は人のみならず、自らの幸せとなる」と結びました。