中国西北部に位置する寧夏回族自治区は、銀川市をはじめとする標高1,100mの黄河上流域に広がる平原地域で、中世には西夏王国の都が置かれたことから長城や王陵のほか、寺院や石仏、イスラム教のモスクなど、たくさんの歴史遺産があり、現在は銀川市を中心に728万人が暮らしています。島根県との交流は、1987年の島根大学による学術調査を契機に、1993年に友好都市協定が締結され、島根大学と寧夏大学、松江市と銀川市、浜田市と石嘴山市が個別協定を結ぶ一方で、日中友好国際協力活動島根県民交流団や日中友好しまねといった民間団体が砂漠への植林やスポーツ競技会の開催などの交流活動を続けてきており、本年が友好都市協定締結30周年にあたることから10月27日、寧夏霊武白芨灘国家級自然保護区にある島根県・寧夏友好記念公園(友好の森)で記念式典および植樹式が開催されました。式典には、島根県から松尾紳次副知事や園山繁県議会議長、新出雄彦日本寧夏友好協会副会長など10名、寧夏からは白玉珍寧夏回族自治区人代常務委員会主任や砂漠の緑化に尽くした国家英雄の王有徳さんなど40名が出席しました。松尾副知事は「島根県と寧夏の友好の絆がしっかりと根付いてきたことを実感している」と述べ、白主任は「寧夏にとって砂漠化の克服は有史以来の課題だが、これまでの島根県の皆さんの貢献は計り知れないものであり、30年を機にさらに大きな友好交流の発展を期待している」と挨拶しました。小生にとって5年ぶりとなる訪中は、300万人を超える銀川市街の都市整備や周辺農地の区画整理、山間地域の自然修復など急ピッチに進んでいる社会基盤整備を目の当たりにし、「中国近代化の勢い」を実感する4日間となりました。