出雲なんきんは島根県出雲地方で飼育されてきた金魚で、土佐錦、地金とともに三大地金のうちの一つに数えられている地金魚で島根県の天然記念物です。出雲なんきんの特徴は、頭部が小さく肉瘤が出ない、背ビレがなく四つ尾、 目先が細長く目幅が狭いなどが挙げられ、清楚で上品な姿は、他の品種とは違って白勝ち更紗の体色が良いとされ、丸々とした身体はとても愛らしく、愛嬌があると同時に、綺麗な鱗目から上品さや気品を感じさせるのが魅力です。出雲なんきんの歴史は古く、江戸時代中期に松江藩主・松平不昧の推奨によると言われており、昭和55年10月に島根県の天然記念物に指定され、今日に至っています。10月8日、出雲市大社町の吉兆館前の特設広場で4年ぶりに開催された第33回出雲なんきん品評会では、親魚、3歳魚および当歳魚の4部門で審査が行われ、島根県知事賞や県議会議長賞、出雲市長賞などの入賞魚が表彰されました。関係者によると、出雲なんきんの飼育愛好者は、コロナ禍によって半減したとのことで、受賞者からは「久方ぶりの品評会を機に、是非、全国的にも評価が高い出雲なんきんを後世に伝えていくためにも、飼育をされる人たちを増やしていきたい」とする声がありました。