9月30日、東京都墨田区の両国国技館で、本年1月の大相撲初場所で引退した島根県隠岐の島町出身の隠岐の海改め君ケ浜親方(本名;福岡歩)の引退相撲が開催され、正午から始まった断髪式では8,000人の相撲ファンが見守る中、後援者など約300人がはさみを入れ、師匠の八角親方が大銀杏を切り落としました。断髪式に先立って行われた「隠岐の海最後の取組」は、同郷の三段目の隠岐の富士と隠岐の島に伝わる「隠岐古典相撲」の形式で行われ、土俵に大量の塩が投げ入れられる様に館内からは大喝采が上がりました。幕内在位75場所を務めた関取の引退相撲は、十両や幕内力士の取り組みや横綱照ノ富士の綱締めや土俵入り、相撲甚句、櫓太鼓などフルコースの内容でした。打ち出し後のパーティでは、隠岐の島町の池田町長が「15年近くNHK-TVの相撲中継で『隠岐郡隠岐の島町』とのアナウンスをいただいたことは島民の誇りで感謝の言葉しかありません」と挨拶し、調髪、タキシード姿の君ヶ浜親方が「今後は八角部屋の親方(指導者)として精進し、強くて立派な関取を育てたい」と述べ、八角部屋の後援者や隠岐の島町の皆さんと交歓しました。