南極観測船「しらせ(艦長;齋藤一城1等海佐)」が9月8日、島根県の浜田港福井埠頭に接岸しました。鮮やかなオレンジ色の長さが138m、幅28mで排水量12,650tの堂々たる船体の砕氷艦は、文部科学省国立極地研究所の南極地域観測隊の輸送・研究任務のために建造された南極観測船で、運用は海上自衛隊に委託されています。南極観測には、毎年11月ごろに母港である横須賀を出港し、オーストラリアのフリーマントルで南極観測隊を乗艦させ、年末頃に昭和基地に接岸、2月頃に昭和基地を出発し、4月頃に帰国するのが定例で、帰国後のドック(修繕・検査)を終えると、確認運転や慣熟訓練で日本近海を訓練航海して全国を回る間に何度か寄港し、艦艇広報活動を行なうのが例で、浜田港への寄港は10年ぶりと聞きました。9月8日には、歓迎セレモニーに参加した浜田市内の幼稚園児や中学生約500人の館内見学に引き続き、海上自衛隊舞鶴地方総監部(総監;下淳市海将)主催の艦上懇談会が開催され、県内の自治体や防衛関係団体の代表など約200人が参加しました。9月9日および10日には一般向けの艦艇広報がされ、11日に離岸後、再び訓練航海を行うとのことです。