6月11日、全国のえびす様の総本宮である松江市美保関町の美保神社で出雲國神仏霊場合同祭事・第17回世界平和祈願祭が執り行われました。平成16年12月に「ご縁」を尊び、「和」の心を世界に発信すべく、宍道湖・中海圏域に存置する島根・鳥取両県の20の神社仏閣が連携して「出雲の國社寺縁座の会」を設立され、神仏や宗派を超えて、出雲國神仏霊場とする社寺の巡拝や合同祭事が行われてきており、平和祈願祭は平成17年から開催されています。本年5月の感染症法の位置づけの変更を受けて、コロナ禍で中断していた合同催事が復活し、美保神社の社殿には20社寺の神官、僧侶と丸山知事などたくさんの参詣者が集い、斎主をつとめた横山宮司の祝詞に続いて平和への唱え言葉を奉唱しました。祭事の終了後には、社寺縁座の会の座長を務める一畑薬師の飯塚大幸管長が、「『窮すれば即ち変じ、変じれば即ち通ず』とする易経の一節を紹介し、コロナや争いごとに打ち勝ち、心の平静を得る日常を心がけよう」と呼びかけ、名誉座長を務める出雲大社の千家尊祀宮司の「お互いの違いを認め合う『和譲の心』こそが、戦争やテロをなくす礎です」とするメッセージが紹介され、島根県の丸山知事や上定松江市長などが挨拶しました。美保関は、美保神社周辺に街並みが『昭和』をタイムスリップさせる青石畳通りなどが残り、午後からは出雲国大原神主神楽保存会・嘉戸神楽社中による神楽の上演等も行われ、社殿の周りや通りには多くの参詣者や観光客の人垣がありました。