3月7日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、大型基幹ロケット「H3」の初号機打ち上げに失敗しました。極めて残念ですが、昨年10月の小型固体燃料ロケット「イプシロン」6号機の打ち上げ失敗や三菱航空機の国産ジェット機開発の中止は、日本の科学技術の総合力が危機的な低落傾向にあることを如実に示しており、JAXAによる原因の徹底究明はもとより日本の産学官をあげて産業技術の再建に向けた取り組みが不可欠となってきています。当初、2020年とされた「H3」の初号機の打ち上げは、大型化と「コストダウン」が求められた新型のメインエンジン「LE-9」の開発が難航し、2度の延期を余儀なくされてきましたが、その間も国際的な競争は加速度的に進行していることは明白です。報道では、世界で去年1年間にロケットの打ち上げに成功した回数は177回で、アメリカが83回、中国が62回とのことで、アメリカの90%は民間企業が主導したとあり、また、中国は宇宙ステーションを完成させるなど、どんどん進化を見せているとあります。技術立国を掲げて世界をけん引してきた我がニッポンですが、ここにきて『円安』や『海外生産』など安直な目先の利益追求のツケが見えてきたように感じます。