1月22日、出雲市大社町の大社文化ブレイスうらら館で大社漁港海岸環境整備事業の地元説明会が開催され、地元住民でつくる神話の浜環境整備促進協議会(杉谷寿之会長)の役員と島根県東部農林水産振興センター、出雲市および計画策定を受注した㈱エイト日本技術開発の関係者など約50人が令和5年度に着手予定の第2期事業について意見交換しました。この事業は、稲佐海岸沿いの民家の深刻な飛砂被害を解消するため、島根県が国の社会資本整備総合交付金を活用して、永徳寺坂から塩掻島までの約670mに海岸溝や植栽帯などを整備するもので、永徳寺坂から弁天島までを第1期、弁天島から塩掻島までを第2期として計画され、稲佐の浜が「日本の渚100選」に選定されている海岸であることから、飛砂対策にあわせてビュースポットの設置や自転車道、トイレ、駐車場など設置が検討され、まもなく第1期工事が令和4年度末に完了となります。第2期工事は、出雲大社の神迎神事が斎行されるゾーンを含むため、自然石の護岸整備など景観に配慮し、観光客の往来がし易いように一定の通路幅を確保する方針が示されていますが、北側となる稲佐地区については現状の植栽帯にマツを捕植する計画とされたことに「本来の事業目的である飛砂対策よりも修景や観光といった面が優先されているのでは」とする反発の声がありました。島根県東部農林水産振興センターは第2期事業の計画説明会は今回(第3回)を最終としていますが、今まで丁寧に住民意思を積み上げて進めてきた事業であるだけに、見切り発車とはせず、住民の意向を最大限尊重した計画策定を望むところです。