政府は9月27日に実施する安倍元首相の国葬の費用として、2022年度予算の予備費から約2億5000万円の支出を閣議決定しました。主たる支出の内訳は、会場の設営費やセキュリティー対策強化などの費用に約2億1,000万円、会場や輸送用バスの借り上げ料などに約3,000万円とされています。松野官房長官は、国葬に対する賛否を意識してか、国として弔意表明を行う閣議了解は行わず、地方公共団体や関係機関に対しも弔意要望を行う予定はないと述べたようですが、それでは国葬とする意味がありません。立憲民主党の議員などから会場周辺の警備費用が含まれていないとして「政府の見積もりは過少」との指摘がありますが、仮に、葬儀の形態を国葬ではなく、中曽根元首相と同じように内閣・自民党合同葬としても、多くの外国からの賓客や皇族などの参列が予想される会場周辺や空港などの警備体制に大きな相違が生じるとは考えられません。さらに、葬儀費用の政府支出が半分にしたところで、自民党の収支の多くが政党交付金で賄われていることを考慮すれば、実質的なお金の出所のほとんどが国庫であることは明白で、批判のための理屈のほとんどは不合理なものです。岸田首相は7月14日の記者会見で安倍晋三元首相の追悼を「国葬」とした理由を「東日本大震災の復興、日本経済の再生、国際協調の推進などの功績は偉大で、海外首脳から哀悼の声が相次いでいる」と述べており、一国の総理として下した決断の『腰砕け』は極めて残念に思います。