「若者にとって魅力のある産業のありかた」を調査テーマに掲げている島根県議会の農林水産商工委員会(田中明美委員長)は、7月26日から3日間、若者の雇用確保と人材育成の秀逸事例について現地調査を実施しました。調査先は常滑市の㈱テルミック(田中秀範代表取締役)、岡崎市の岡崎森林組合(眞木宏哉代表理事組合長)、京都市の㈱クロスエフェクト(竹田正俊代表取締役)、宇治市の佐原農産㈱(佐原範靖代表取締役)の4か所で、金属加工業のテルミックは、蓄積したデータを活用して少量多品種展開を図り、コロナ禍で落ち込んだ受注をリモート営業によってV字奪回させており、岡崎森林組合は、近年、市街地居住の新卒女性や異業種の若者の雇用による「3K職場からの脱却」を進めています。工業デザインのクロスエフェクトは、C-MAXシステムという光造形技術の応用で医療用臓器モデルプロジェクトに取り組み、『モノづくり大賞』で総理大臣賞を受賞するなど全国的に注目されている事業所であり、佐原農産は、伏見トウガラシの年間出荷の実現で価格形成力の向上と実需者の信頼を確保している農業法人です。テルミックとクロスエフェクトは、ITやDXに対応したオープンファクトリー方式の社屋で、ともに、年間2,000件を超える視察やセミナーの受け入れを行っているとのことで、経営者の強い上昇志向と従事者に供されている洒落たカフェや広い休養スペース、ピカピカのトイレなどにも共通項がありました。意見交換で『やりがい』につながる『社会的評価』が実感できる環境をつくることが従事者の定着と技術力の進歩に必要な要素と聞きましたが、DXやVX、AIなどの先端技術を活用する企業の従事者には、『仮想と現実のオン・オフが必要』で、若者の就業環境に「プラスαとなる要素」がカフェやラウンジだとすれば、いずれ『緑豊かな自然環境』や『清浄な空気』『広い空間』など「田舎の財産」が大きな魅力になるだろうと感じました。