出雲市農政会議東部ブロック(土江良明ブロック長)の農政懇談会が、7月20日、JAしまね平田中央支店で開催されました。今年の会合は、「農業振興」「用排水路などの基盤整備」「有害鳥獣対策」の3つのテーマについて農家の代表が問題提起を行い、県議会議員と市議会議員がコメントを行う形式で行われました。意見交換で出された主な意見は、農業振興では「担い手の高齢化に伴う経営移譲」や「資材の高騰」、「農道や水路、畦畔などの除草対策」など、施設関係では「ため池の管理」や「河川の堆積土砂の撤去」、「令和3年7月豪雨の災害復旧」など、鳥獣対策では「シカの防護柵の更新」や「サル、アナグマ、ヌートリアの被害防、「被害防止資材の配給」などについてあり、集落や地域による農地の多面的機能支払いや中山間地域直接支払制度の活用事例や国土強靭化に伴う農山漁村防災・減災対策事業が紹介され、資材高騰対策については国に所要の対策を要望中で、緊急対応として県による畜産用飼料の支援や『肥料低減マニュアル』の作成等が紹介されました。有害鳥獣問題については、全県的に従前よりも多種の野生鳥獣による被害が生じており、島根県中山間研究センターの助言や自家用に限定したワナの設置などの事例が紹介されました。意見交換を通じて、高齢化や離農によって農村地域の居住者が減少し、集落営農組織や認定農業者によらない自家用菜園や小規模農地の荒廃が急激に進行している実態が浮き彫りになっていると感じました。