第49回衆議院総選挙は10月31日に投・開票が行われ、政権与党を構成する自民党が261議席、公明党が32議席の合計293議席を獲得し、引き続き岸田文雄自民党総裁を首班とする内閣が継続することが確定しました。マスコミの事前予想で苦戦が伝えられた自民党は、前回の総選挙の当選議席284からは減らしたものの、総得票数では小選挙区27,626,235票(48.08%)、比例19,914,883票(34.66%)で、前回の小選挙区26,500,722票(47.82%)、比例18,555,717票(33.28%)をともに上回る結果を残し、危機バネが働いて『土俵際で踏み止まった』かたちで、逆に優勢と見られた立憲民主党は前回の選挙で希望の党が獲得した967万余の大半を日本維新の会や国民民主党に奪われ、現有議席を減らすという結果となりました。今回の選挙に対する新聞論評は「国民は保守的で大きな変化を求めていないことが鮮明になった」とありますが、92人が初当選、20人が返り咲きし、自民党で甘利明幹事長や石原伸晃元幹事長、野田毅両院議員総会長など、立憲民主党で平野博文代表代行や辻本清美副代表、小沢一郎元自由党党首、中村喜四郎元建設大臣など『大物・ベテラン』が小選挙区で敗北したことは『新旧交代』を強く印象付る結果で、「決して変化を求めていないわけではない」と考えます。仄聞するところでは、11月10日に院の構成と新しい内閣の首班を決める特別国会が召集されるとのことであり、議員各位には目先の浮利にとらわれることなく、大局的かつ建設的な議論を展開されるよう期待するところです