10月23日、出雲市立平田学習館で宍道湖西岸地区国営緊急農地再編整備事業(「宍道湖西岸事業」)の起工式が行われ、農林水産省や島根県、出雲市、土地改良区、JA、営農組合、施工事業者などの代表43名が参席しました。宍道湖西岸事業は斐伊川下流部の左岸に広がる農地468haについて圃場の大区画化と汎用化を図り、水田農業の多角化、高収益化を目指すもので、平成26年度に国の緊急農地再編事業の採択を受け、営農プランの作成や換地、水利、農道整備などの計画策定が進められ、令和2年度から工事に着手されました。コロナ禍によって起工式は延期されてきましたが、主催した宍道湖西岸地区国営緊急農地再編整備事業促進協議会(「促進協」会長;飯塚俊之出雲市長)の飯塚会長は「日本の水田営農の新しいモデルとなるようしっかりとした事業展開を図りたい」と式辞を述べ、青木一彦参議院議員は「着実な事業予算の確保に努力する」、松尾紳次島根県副知事は「市や関係地区の皆さんと協力して事業の進捗にあたる」、室本隆司全国土地改良事業団体連合会専務理事は「改良事業の完了までの道程には困難もあろうが、関係者の協力で乗り切ってほしい」などと祝辞を述べました。10年間に総事業費約260億円を投入する国の直轄事業を所管する農林水産省宍道湖西岸農地整備事業所の渡邊泰夫所長は「令和3年度から論田川と布崎の2か所に総排水量31.0㎥/秒(現状3.1㎥/秒)の大規模排水機場の整備に取り掛かり、令和7年度の供用開始を見込む」などと今後の工事見通しを示しました。また、この日は起工式に先立って、灘分町の浮洲神社において工事の安全祈願祭が斎行され、関係者が玉串奉奠を執り行いました。