衆議院京都1区選出で自民党の伊吹文明元衆議院議長が「選挙民の主権を預かる責任を果たせない可能性がある」として政界引退を表明しました。「始めるよりも終わるほうが難しい」と言われますが、「名将の上演とは、『退き上手』にあり」とばかりの引き際の潔さ、去り際の美しさを感じます。Hondaの創始者である本田宗一郎は「自分では元気だと思って振る舞っていることが、はた迷惑になっていないかどうかを心がけるべきで、地位のある人は周りのお世辞で判断が難しくなって老害を引き起こす」と述べていますが、「まだやることがある」「余人をもって代え難い」「まだまだ若い」のフレーズは要注意だそうです。ところで、衆議院島根2区から国民民主党の公認で立候補を予定していた人が窃盗容疑で警察の事情聴取を受けたとして、党本部から公認取り消しと除籍処分が発表されました。信頼は、一朝一夕で築き上げられるようなものではなく、何年も努力を続けて初めて築き上げられていくものですが、軽率な行動や気の緩み、失言などによって一瞬で壊れてしまいます。国政にあたる関係者の不祥事の影響は決して小さくはありませんが、しっかりと出直しをして信頼回復を図っていただきたいものです。