6月2日、島根県出雲市出身で将棋の女流4冠(清麗、女流名人、女流王位、倉敷藤花)を保持する里見香奈さんが、福岡県飯塚市で行われた第32期女流王位戦五番勝負第3局で、山根ことみ女流二段を下して(3勝0敗で防衛)、女流タイトルの通算獲得数が44期に達し、ついに、清水市代女流七段を抜いて歴代単独1位となりました。鋭い指し手から「出雲のイナズマ」と異名をとる里見さんは、大社高校在学中の2008年に倉敷藤花を獲得して以降、清麗(2期)、女王(1期)、女流王座(4期)、女流名人(12期)、女流王位(7期)、女流王将(7期)、倉敷藤花(11期)の女流棋戦タイトルを制し、女流名人、女流王位、女流王将、倉敷藤花の4つは『クィーン』の永世称号資格を獲得しており、本年4月には、「類いまれなる成績」によって女流6段に昇段しました。この間、プロ棋士の登竜門である奨励会への挑戦(3段に昇段し、あと一歩に迫るも退会)や体調不良による休養などがありましたが、女流の第一人者として10年以上も活躍を続けているのは「里見さんの類い稀な天分を結実させる弛まぬ努力の結果」と心から敬意と祝福を表する次第です。