中国の古典で哲学と宇宙観である『易経』に「窮即変、変即通、通即久」とあります。これは、事態がどん詰まりの状態にまで進むと、そこに必ず情勢の変化が起こり、新しい展開が始まると言うものですが、コロナ禍で大きく毀損した社会・経済を立て直しするためには大胆な発想の転換と新分野への挑戦する勇気が必要です。2月9日、松江市で開催された一畑電車沿線地域対策協議会(沿対協)の臨時総会で、電車の運行業務にあたる一畑グループが新型コロナ感染症による旅客・観光、卸小売事業の大幅な業績低下で、令和3年3月期に37億円程度の営業欠損を見込み、今後も電車やバス運行などの社会的責任を果たすため、人件費の大幅削減や業務の徹底見直しなどの経営改善を進めるとともに債務超過を回避するため山陰合同銀行に25億円の劣後債引き受けを要請・応諾したと報告しました。島根県と出雲市、松江市で構成する沿対協は、平成23年度から10年間に電路の改修、新型車両の導入など総額60億円余の施設整備費の支援を行ない、電車の安全性や快適性は飛躍的に向上してきましたが、提案された令和3年度を初年度とする計画には耐震補強や新型車両の4両の導入など5か年の設備投資にで総額17億8,700万円が計上されています。松江市長は年間140万人の利用客を維持させるため運行事業者である一畑電鉄の自助努力を求め、出雲市長は上下分離による安定的な電車の運行支援継続に言及し、毎年度、計画達成状況を検証しながら持続的な支援を行うことを確認しました。