1月20日、アメリカ大統領が共和党のドナルド・トランプから民主党のジョー・バイデンに交代しました。4年に1度の大統領選挙は予備選から本選まで1年以上の時間をかけ、「誰が大統領に相応しいか」を決める「民主主義の手続きのお手本」とされてきました。ロシアや中国で権力者の独裁が長期化し、冷戦後の構造が変化を見せる中で、『強いアメリカを取り戻す』とする4年前の政権交代は、驚きの一方で、不安定な中東や南米情勢から、ある意味では理解できる面がありましたが、選挙で選ばれた大統領が、自らが参加した選挙で、自己の落選という結果を受け入れず、支持者たちが国会議事堂を占拠する事態に及んでは、民主主義の揺らぎを感じずにはいられません。就任式のスピーチで「団結・協調」を強調したバイデン新大統領は、早々に、新型コロナ対策のマスク着用、パリ協定への復帰、イスラム圏諸国からの入国制限解除にかかわる大統領令に署名したと伝えられ、政権交代を実感させましたが、女性として初めてとなるカマラ・ハリス 副大統領の就任は、人種や性別、出身、門地、財力などを超え、多様性と融和を認める「新しいアメリカへの変革の象徴」であり、 世界中の注目と期待は大きいと思います。