大相撲7月場所はケガや病気で序二段まで番付を下げていた元大関照ノ富士が復活優勝し、35才の島根県出身の小結隠岐の海が3役として初めて勝ち越しするなど、話題の多い場所となりましたが、7月場所中にキャバクラに出入りしていたことが発覚し、7日目から休場した前頭の阿炎(錣山部屋)が日本相撲協会に引退届を提出したと報道されています。阿炎は、高校卒業後の13年夏場所に錣山部屋から初土俵を踏み、15年春場所に新十両となり、18年初場所で新入幕、19年名古屋場所で新小結に昇進するなど、鋭い突き・押しで順調に番付を上げてきました。26歳は一般社会では「若手」で、比較的に優しく見られますが、阿炎は過去にも同僚力士の不適切動画の投稿や研修会の「熟睡」発言で厳重注意処分を受けており、プロスポーツである大相撲が番付社会で、幕内力士は言わば『看板』であるだけに、厳しい「世間の目」があることを自覚すべきでした。前途有為な新進気鋭の関取が、コロナ感染に関わる相撲協会のガイドラインを軽視した行動で角界を去ることは残念で、30歳を超えてなお現役を続ける役力士が多い昨今だけに惜しいと思います。