藤井聡太7段は2016年に中学2年生(史上最年少の14歳2か月)で棋士(プロ入り)となり、現在は名古屋大学教育学部附属高等学校に在籍する現役高校生です。5歳で愛知県瀬戸市内の将棋教室に入会し、師範から渡された500ページ近い『駒落ち定跡』を読み書きができないまま符号を頼りに読み進め、1年後には完全に理解・記憶したという天才少年は、2012年9月に小学校4年生で新進棋士奨励会(奨励会)に入会し、中学1年生で3段となり、厳しい奨励会3段リーグを1期で突破しました。日本将棋連盟によると、中学生で棋士となったのは、加藤一二三、谷川浩司、羽生善治、渡辺明、藤井聡太の5人だけで、藤井7段は、デビュー戦となる第30期竜王戦第6組での加藤一二三9段との対局からの29連勝や朝日杯将棋オープン優勝、7段昇段、3年連続の勝率8割達成、17歳10か月でのタイトル挑戦など「史上初」や「最年少記録更新」と形容される活躍を続けています。大相撲解説の北の富士勝昭さんは「勝ちが報道される間は『まだまだ』、負けが特報されて『一流』」と述べていますが、昨日の棋聖戦第3局の敗戦が豪雨警報同様にニュース速報で報道される様は、藤井7段が一流になった証しだと感じます。一方、現役最年長棋士の桐山清澄 9段(72歳)は棋聖、棋王のタイトル経験者ですが、名人戦順位戦C級2組で陥落となり、年齢制限(65歳)による引退となったものの、大阪市で行われた第33期竜王戦第5組残留決定戦に勝利し、現役続行を決めたと報道されました。「自力で勝ち取った現役の座」の一手こそ衆議院選の比例名簿登載を目論む自民党長老の皆さんにご教授いただきたいと思います。