九州南部には、連日、特別警報が発令され、7月4日には熊本県球磨川一帯で死者22名、心肺停止18名、行方不明11名の甚大な災害が発生し、5日には鹿児島県の甑島で3時間に182ミリを超す大雨が観測され、6日も九州北部地域で要警戒と発表されています。国の線状降水帯予測研究チームによると、東シナ海から多量の暖かく湿った風が梅雨前線に吹き込み、線状降水帯が発生、かつ継続しやすい気象条件が続いているとのことですが、今回の特徴は、警報レベルから一気に特別警報の基準を超える猛烈な雨量に変化すると説明されており、200~250ミリと予測された24時間降水量は489・5ミリに達し、避難が間に合わず被災・孤立し、甚大な被害となったようです。「50年に1度」「過去に経験したことの無い」と形容される特別警報ですが、ここ数年の梅雨前線の活動時期の豪雨は珍しいことではなくなり、気象通報のあり方を抜本的に改める必要性を感じます。政府は今回の大雨に関し、関係閣僚会議を開催し、地元自治体と連携し、被害状況の把握、応急対策に万全を挙げるとともに警察・消防・海上保安庁や自衛隊の各部隊を派遣し、救命救助活動や安否不明者の捜索、避難誘導にあたる方針を確認し、武田防災担当大臣が現地対応にあたるとしました。ただ、避難の際に新型コロナウイルス感染症対策に十分に考慮するよう記載された行政文書には、『緊急事態にあたっては、密集や接触を考慮する前に、避難を躊躇せず、危険からの退避を優先させることが必要です』と書き加えたいと思います。